2025年01月12日(日) 18:00
遠く1967年に創設された「シンザン記念」は今年59回を迎えた。至宝とされた五冠馬シンザンの名を現在に伝えるこの重賞には不思議な伝説がある。2001年の35回までシンザン記念の勝ち馬はなんと1頭もクラシックを勝っていない。「シンザンは凡庸な勝ち馬を嫌ったのだ」とされた。
最初のクラシック馬は36回、2002年のダービー馬タニノギムレット(産駒ウオッカもダービー馬)だった。続いて2012年の三冠牝馬ジェンティルドンナ(GI7勝)が誕生し、2018年には再び三冠牝馬アーモンドアイ(GI9勝)が勝っているが、クラシック馬はこの3頭だけ。
シンザン記念の勝ち馬は、傑出した大物でなければ、そのあとクラシックやGIを勝つような活躍馬にはなれない。シンザンが自分の名を冠した重賞の勝ち馬に求めるものはきわめて大きいからだ、とささやかれる。
クラシックを展望するスケジュールは変わったが、今年の出走馬に、現時点ではシンザンの期待に応えるような大物はいない可能性が高い。
重要度を増しつつあるシンザン記念だが、大上段に振りかぶる必要はなく、ここで巻き返したいアルテヴェローチェ(父モーリス)、ずっと崩れないマイネルチケット(父ダノンバラード)、あるいは、リラエンブレム(父キズナ)が主軸候補になるレース。ここで強い勝ち方をして初めてクラシック候補だろう。
注目馬の1頭マイネルチケットの血統背景は、伝統のフロリースカップ系ではあるが、残念ながら血統図にシンザンの名はなく、現代風にサンデーサイレンスの「3×3」。ただし、3代母マイネエクセル(父タマモクロス)にはシンザンの父ヒンドスタンの血が「3×5」で流れている。
内沿いの芝の傷みが目立ってきたのが心配だが、マイネルチケットから入りたい。本線は前出の2頭だが、動き良化のアーリントンロウ、レーヴブリリアント、巻き返したいタイセイカレント、ジーティーマンを妙味ある相手に加えたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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