「小牧加矢太、暇してます!」──障害リーディングジョッキーがまさかの仕事大募集中!?

アプリ限定 2025年02月11日(火) 18:02

加矢太論

▲障害リーディングに輝いた小牧加矢太騎手が暇と話す理由とは…?(撮影:桂伸也)

24年度のJRA賞最多勝利障害騎手に輝き、波に乗る小牧加矢太騎手。リーディングジョッキーは毎日大忙しと思いきや…なんと暇だそう!?

“暇”には色々な背景があるようですが、「やる気はものすごくある」「どんな仕事でもやりたい」と力強くアピール! そんなやる気に満ちた小牧加矢太騎手が、今年叶えたいことと将来の目標も明かします──。

(取材・構成=不破由妃子)

意外な現状に「リーディング、マイナス効果じゃん! みたいな(笑)」

──馬術の全日本チャンピオンとはいえ、競馬経験ゼロからのスタートで、わずか3年でリーディング奪取。この歩みをご自身ではどう評価されていますか?

加矢太 3という数字は節目になることが多いので、3の倍数で人生が変わっていくとよく言いますよね。中学、高校の部活もそうですが、1年目は慣れるのに精一杯、2年目はちょっと慣れてきたところで壁が出現する、3年目はその壁をどう乗り越えてどういう結果を残すか。そういうビジョンを思い描いていたので、3年目にリーディングを獲れたことは、僕にとって大きな意義がありました。

──1年1年、着実に歩を進めたという証左ですものね。リーディングを獲ったことで、これからは立場も変わる。そのあたりは意識していますか?

加矢太 いやぁ、最近あんまり仕事がなくて。

──仕事がない!?

加矢太 そうなんですよ。どうやら忙しいイメージがあるようで、あんまり馬を頼まれなくなってしまって…。リーディング、マイナス効果じゃん! みたいな(笑)。

──そうでしたか。リーディングジョッキーに下手な馬は頼めないと思っている関係者もいるかも。

加矢太 どうなんでしょう。実際、今年はまだ1頭も障害練習を頼まれていませんし、障害試験も1頭も受けてないんですよ(1月末時点)。リーディングを獲ったら、馬が殺到するかと思ったのに(苦笑)。ただ、ずっとお世話になっている厩舎に障害をやる馬がいないというタイミング的なものもあるんですけどね。とはいえ、以前はほかのいろいろな厩舎からも頼まれていたし、実際にとても忙しくさせてもらっていました。だから、「空いてるなんてビックリ!」とか「暇って本当!?」とか言われます。

──「小牧加矢太、空いてます!」って書いておきます(笑)。

加矢太 本当に書いておいてください。やる気はものすごくあるので、この熱量をどこで解放すればいいのか…。僕自身は、どんな仕事でもやりたいですし、たとえばゆくゆくは障害馬にしたいけれど、まだ当面は平地でという馬もいるじゃないですか。そういう馬の調教も好きなので、頼まれたら喜んで乗るんですけどね。

──門戸を広げてお待ちしています、と。

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小牧加矢太

1996年12月24日、兵庫県生まれ。父・小牧太は現役ジョッキー。一度は競馬騎手を志すも、身長の高さから体重制限が難しく、馬術の道へ進む。数々のタイトルを獲得し、2022年にJRAの障害騎手としてデビュー。2024年にはホッコーメヴィウスとのコンビで新潟ジャンプステークスを制し、重賞初制覇。同年には障害リーディングを獲得、JRA賞最優秀障害騎手にも選出され、異例のスピードでトップジョッキーの仲間入りを果たした。

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