2025年06月20日(金) 18:00
人気を集める4歳牡馬カズタンジャー(父ドレフォン)に注目。3歳時までは2勝クラスにとどまっていたが、4歳の今年はダート2100mで目下2連勝。一気にオープン入りしてきた。2分09秒2で2勝クラスの日吉特別を中団より後方から馬群を縫って差し切った上がり35秒6(レース上がりは36秒5)もすごい追い込みだったが、続く3勝クラスの丹沢Sの勝ち方が圧巻。
スタートで挟まれ後方3番手追走になったが、最後の直線は再び馬群に突っ込み、弾けるような爆発力。自身の上がり34秒9(レース上がり35秒9)で突き抜け、5馬身差の独走だった。時計の出る重馬場とはいえ「2分07秒2」は現在のコースレコードと0秒5差。余力を残して破格の快時計をもたらした末脚だった。
父ドレフォンは、UAEダービー勝ち馬のアドマイヤデイトナ、目下4連勝中のマテンロウコマンド、このカズタンジャーなどの活躍によって目下ダート限定の総合種牡馬ランキング1位に躍進。皐月賞馬ジオグリフのように芝の活躍馬もいるが、ダートはもっと走ることを示している。カズタンジャーの母の父アサクサキングスは著名種牡馬ではないが、菊花賞馬であり、阪神大賞典の勝ち馬。タフなスタミナを伝えている。
ちょっと古いがカズタンジャーの7代母スワンシー(1963)は名種牡馬サーゲイロード(父ターントゥ)の全妹であると同時に、ダートの歴史的怪物セクレタリアトの半姉。
また1歳上の輸入種牡馬ファーストファミリー(祖父ターントゥ)は、サンデーサイレンスなどが代表する現代のロイヤルチャージャー系の先駆けの種牡馬であり、ホウヨウボーイ(有馬記念、秋の天皇賞)、コトノアサブキ(30戦23勝)などの大物を送った。
カズタンジャーの驚異的な末脚は、映像で見るセクレタリアト(父ボールドルーラー)に通じるところがなくもない。属するファミリーがセクレタリアト(1970)と同じというだけではない。父ドレフォンには大種牡馬ストームキャットを通じてそのセクレタリアトの血が流れている。格上がりで初オープンだが、名馬の血の繋がりをベースに、カズタンジャーはダート界の大物に成長してくれるかもしれない。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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