【東海S予想】夏競馬だからこその根強い傾向

アプリ限定 2025年07月23日(水) 12:00

こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。

今週のれん氏が注目したのは、中京競馬場で行われる東海ステークス(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!

選択肢が少ない中での能力比較とは

 今年からプロキオンSと名称が入れ替わった東海S。まず中京ダート1400mのコース形態からだが、2コーナー奥のポケットからのスタートで3コーナーまでの距離が600mを超える。これはJRAのダートコースではほかに東京1600mと京都1400mだけであり、先行争いが長く続きやすい。

 向正面の内にアップダウンがあることもあって下級条件だと案外ペースが上がらないことも多いが、3勝クラスやオープンになってくると良馬場でもテン3F平均が34秒台中盤に入ってくる。加えて3〜4コーナーを下りながら曲がるコース形態によって3〜4コーナーで流れが緩みにくいため、先行して外を回した馬はかなり厳しい競馬を強いられることになる。

のれんの腕押し

 とはいえ、内枠有利なコースが多い中京ダートコースにおいても、1400mは比較的外枠の成績が良い。これは序盤のペースが上がりやすい分差し馬が届くからという単純な話が要素の大半を占めるだろう。前述したように先行して外を回るのは厳しいので、外枠の先行馬が好走するには主張して逃げたり番手につけたいところ。

 ただ、外枠で主張したい馬がいる場合、それには物理的に有利な内の馬より前に出る必要がある。内の馬も黙って被される訳がないので基本的にペースは上がりやすくなり、結局レースが差しに振れることが多くなる。その逆の場合は外枠馬が枠なりに外々を回ることになる上、ペースも上がりにくく内枠先行有利になることが多く、外枠に主張する馬が入るかどうかは大きなポイントとなる。

 旧プロキオンSは2012年に中京競馬場に開催を移して以降、2019年までは正規の開催場で行われたが、改修工事などが重なり2020年は阪神1400m、2021・22・24年は小倉1700mと近年は条件がころころと変わっていた。

 そして21・22年は二桁人気の馬が2頭馬券に絡み、21年は三連単約194万円、22年も三連単約72万円と大荒れに。しかし中京開催では初年度に単勝万馬券のトシキャンディが勝利したくらいで、9年で単勝6番人気以下の馬が3着以内に入ったのが4度だけと堅く収まることが多い。

のれんの腕押し

 これは夏競馬の時期のダート戦は1000mか1700m、1200mか1800mなど距離設定が少なく、1400mに使いたいと陣営が考えている馬の使えるレースがほぼないため、一挙にメンバーが集まることで比較的実力差が大きくなることが要因だろう。逆に中距離のレースはどの競馬場でもコース設定があるのでメンバーが分散して実力差が少なく、展開のあやによって人気がない馬でも好走できる。

 昨年からさきたま杯がJpnIに昇格したことでこれまでに比べると強い馬が出走しにくくなったとはいえ、選択肢が少ない状況には変わりなく、メンバー間の能力比較はしっかりしていく必要があるだろう。

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のれん

人気落ちを狙い、買い時を逃さない俺プロ出身の人気予想家。本格的に競馬予想を始めてから僅か3年で年間回収率115%を達成し、2021年11月にウマい馬券でデビューを果たした。馬場や枠順はもちろん、血統・馬体・走法などから見る適性も重要視しており、その実力には現在活躍中のプロ予想家たちも絶賛している。

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