【新潟日報賞予想】血統からも開幕週のスピード勝負に適正あり? 恵まれた馬格をもつイサチルシーサイドに期待

2025年07月25日(金) 18:00

父イスラボニータは17年阪神Cをレコード勝ち

 夏の新潟シリーズのレース日程はかなり変化し、「新潟日報賞」が開催初日のメインとなった。昨年は3日目の芝1800mだったが、それ以前、2013年から2023年まで今年と同じ芝1400mで行われた11年間、勝ったのは多頭数のハンデ戦だったため「2、6、10、6、4、7、7、2、10、12、6」番人気馬だった。今年は定量に変わり手ごろな頭数だが、新潟日報賞の波乱の歴史は甦るかもしれない。

 夏の新潟だけに1分20秒前後の高速レースだが、強気に行く馬が出現すれば、開幕週の今年は1分19秒台中盤もありえる。

 先手を主張して不思議ないのは4歳イサチルシーサイド。父イスラボニータ(その父フジキセキ)は2014年の皐月賞1着、日本ダービー2着馬。距離をこなしたが、引退レースだった2017年の阪神Cを当時のレコード1分19秒5で勝っている。芝1400mは2戦して2、1着。また、新潟の芝には2、1着の高いコース適性があった。本質はスピード系だった。

 母アイカギの一族は小柄な牝馬が多く、近いところに活躍馬はいないが、4代母は快速牝馬エルプス。小型馬だったが1985年の桜花賞を逃げ切っただけでなく、マイル以下の重賞5勝。1400mの桜花賞トライアルも勝っている。

 イサチルシーサイドは父方の影響を受けて小柄ではない。エルプスを祖母に持つ中型馬テイエムオーシャン(桜花賞など重賞5勝)より大型馬に生まれている。このファミリーから久しぶりに出現した馬格のある男馬だ

 侮れないのは、初芝の前走の1400mを上がり最速の33秒4で突っ込んだユキマル(父グレーターロンドン)。ダート巧者であっても平坦の芝ならこなせることが多い。この頭数なので波乱度は低いが、人気上位馬だけでなく、伏兵アクートゥス、ランドオブラヴにも手を広げておきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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