【関屋記念・東海S】生まれ変わった2つの重賞 開幕週の馬場をどう攻略するか

2025年07月26日(土) 12:00

これまでのイメージにとらわれない予想を

 これまでの別定戦からハンデ戦に変更された関屋記念は、新潟開幕週の高速馬場で行われるので斤量がどう影響するか。直線が長い外回りコースなので、長くトップスピードを維持させるため前半の流れは落ちつきやすくなる。こうした情況から逃げ残りのケースが生じたり、差し馬が届かないことも、これまでは多々あった。先行タイプの前残りも考えておきたい。

 一方の東海Sは、昨年までフェブラリーSの前哨戦として1月に行われていたが、今年からこの時期に移り、距離も1800米から1400米に大きく変更された。昨年までのプロキオンSを引きつぎダート夏の短距離重賞として生まれ変わった。これまでのイメージから大きく変身したので、しっかり頭を切り換えなくてはならない。

 中京のこの距離は芝からスタートして向正面の長い直線を走るので、先行争いがやや激しくなり、最初の3ハロンが33秒台といつも速くなっている。また、3コーナーから緩やかな下りとなっていて、ペースが落ちない。このため、直線の末脚勝負にかけると言うより、先行してバテないタイプを捜すことにした。1400米という距離がカギだ。

 関屋記念に東海S、今週の2つの重賞は、これから新しい顔になっていく。

 まず関屋記念だが、前走重賞を戦っていることと、そこでの大敗から巻き返すものの多い傾向から探りたい。実績からボンドガールが第一の候補、秋華賞など重賞で2着5回と走っていて、勝ち切れなくも相手なりの競馬はいつもできる。前走のヴィクトリアマイルの16着は、スタートでつまづき折り合いに苦労した結果で、テンションも高かった。気性面の成長が期待される今回、ルメール騎手との新コンビで勝利へ盤石の態勢とみた。

 同じく牝馬のカナテープも勝者の圏内に入れておく。これまで馬券圏内に入ったのは全て左回りという記録が目にとまる。府中牝馬S2着と6歳でも充実しており、キング騎手とのコンビは、2走前の3勝クラスで勝っているのも心強い。

 押さえには、ニュージーランドTに春は勝っていた3歳馬イミグラントソングを。成長著しい3歳馬だ。もう1頭が、スパッと切れるタイプではないが左回りで安定しているシヴァース。開幕週の馬場がいいと思っている。

 新生東海Sは、ヤマニンウルスの復活に期待する。思わぬ低迷が続いているが、2走前のコーラルS僅差の3着以来2度目のダート1400米で、しっかり休んだ効果にかけてみる。

 そして、オープンで3勝しているサンライズフレイムを。前走の栗東S5着は、59キロを背負ってのもので、それでもいい脚をみせていた。ペースが速くなりそうなのも味方しそうだ。

 押さえには、中京は3戦3勝で得意にしているサンライズホークを。重賞は3戦連続2着と健闘している。

「猛暑でも 負けずに名のり 上げてくれ」

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長岡一也

ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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