【アイビスSD・クイーンS予想】夏の新潟名物“千直重賞”が開催! 有力馬たちの調教内容は?

2025年07月30日(水) 18:00

夏競馬の番組構成について

 先週、新潟と中京で行われた2歳未勝利戦。新潟芝1600mの牝馬限定が7頭、新潟芝1800mと中京芝1600mがどちらも6頭。レースが成立する最低頭数が5頭ですから、ほぼそれに近いような状態です。新潟2歳S、中京2歳Sへ向けて出走頭数を増やしたい意向は分かりますが「期待している2歳馬だからこそ、暑い時期には無理させない」というのは調教師サイドの意見。昭和、平成は夏に2歳重賞がたくさんあっても問題なかったと思いますが、令和の酷暑を考えると、夏の2歳重賞はひとつあれば十分。それに伴って、2歳未勝利を減らせばよいというのが、現場にいて感じる最適な番組構成です。

 もちろん、2歳未勝利を減らして、つくるべきは3歳未勝利。いよいよ終盤を迎えるわけですから、少しでもチャンスを多くする。もちろん頭数が揃うので馬券も売れると思いますし、来年以降はパドック周回時間の短縮など、夏競馬の徹底的な改革が必要ではないでしょうか。

【クイーンS/アルジーヌ】

 昨年もクイーンSに出走。昨年は3勝クラスを勝ったばかりで中3週のローテーションで3着。その後はリステッド、ターコイズSで重賞を制して、今年は阪神牝馬S2着からヴィクトリアマイル4着ということで、着実に実績を積み上げているという感じ。それだけに休み明けのローテーションよりも昨年以上に力をつけていると判断するべきでしょう。

 調教内容に関しては、7月10日から栗東で追い切りを開始して、坂路、CWを併用して標準以上の本数を消化。1週前追い切りまではすべて単走ですが、これはヴィクトリアマイルの時と同じです。2週前追い切りのCWで速い時計を出して、1週前追い切りは軽めでしたから、もう強い追い切りは必要ない状態なのでしょう。あとは枠と展開、そのあたりで着順が決まってきそうです。

調教Gメン研究所

追い切りは標準以上の本数を消化したアルジーヌ(7月15日撮影)

【クイーンS/アリスヴェリテ】

 ヴィクトリアマイルは最後の直線でも見せ場たっぷりの5着。能力の高さをGIで実証したことになり、過去の重賞勝ちがハンデのマーメイドSという「恵まれた感」を払拭する走りだったことは間違いありません。

 栗東での追い切りは・・・

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井内利彰

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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