2025年07月31日(木) 18:01
フランス・ドーヴィルに本社を置くアルカナ社より、netkeibaの読者の皆様だけに限定のコラムをお送りいたします。
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フランス・ドーヴィルで8月16日から18日にかけて開催されるアルカナ・オーガスト・イヤリングセールは、世界の競馬業界において最も歴史ある1歳馬市場のひとつとされており、血統・馬体ともに選び抜かれた300頭以上の若駒が上場されます。今年もまた、未来のG1ウィナー、そして凱旋門賞馬の原石が姿を現すことでしょう。
これまでアルカナ・オーガストイヤリングセールは、後に世界の大舞台を制するトップホースを数多く輩出してきました。1920年に創設されたフランス最大のレース、凱旋門賞も例外ではなく、この舞台に、ドーヴィルのセールスリングから羽ばたいた名馬たちが数多くいるのです。近年で言えば、その代表格が2020年の覇者ソットサスです。3歳時にG1ジョッケクルブ賞(仏ダービー)を制し、4歳でG1ガネー賞に勝利。満を持して挑んだ凱旋門賞では堂々の勝利を挙げ、まさに世代最強の座を手にしたのです。
ソットサスの全弟にあたるのが、矢作芳人調教師が手掛けるシンエンペラーです。2022年のアルカナ・オーガストイヤリングセールでモンソー牧場から上場され、藤田晋オーナーの代理として、矢作師が210万ユーロで購買した逸材です。2歳時にGIII・京都2歳Sを制し、その後は日本ダービー、愛チャンピオンS、ジャパンC(いずれもG1)など、国内外の最高峰で安定した成績を残しました。今年も再び愛チャンピオンSに挑戦したのち、兄と同じ道、すなわち凱旋門賞制覇を目指します。
同じくアルカナ・オーガストイヤリングセールから誕生したスターホースには、凱旋門賞を無敗で制したエースインパクトがいます。ノルマンディーのドメーヌ・ドゥ・レタン牧場から上場され、7万5,000ユーロで購買されました。ジョッケクルブ賞勝利を経て、G2ギヨームドルナノ賞も完勝。仏ダービーと凱旋門賞を同年制覇という偉業を成し遂げました。ジャン・クロード・ルジェ調教師のもとで一気にトップホースへと駆け上がった無敗の馬は、その年、文句なしの欧州年度代表馬に輝いたのです。今年のギヨームドルナノ賞には、日本から田中博康厩舎のアロヒアリイが出走を予定しており、こちらもまた凱旋門賞へのステップレースとして注目が集まっています。
歴史を遡れば、1993年の凱旋門賞を制した名牝アーバンシーも、このイヤリングセール出身馬です。彼女は競走馬としてだけでなく、繁殖牝馬としても伝説となるほどの存在でした。産駒にはあのガリレオ、そしてシーザスターズといった大種牡馬たちが名を連ねます。シーザスターズは、自身が現役時代に凱旋門賞を制し、ガリレオは種牡馬として同レースの勝ち馬を2頭輩出しています。
そして今年、アルカナ・オーガストイヤリングセールには、未来の凱旋門賞馬候補たる307頭がラインナップ。その一頭との出会いを夢見て、多くの関係者が世界から集まることでしょう。
オンラインカタログは下記バナーよりご覧になることができます。
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欧州の主要セリ会社であるアルカナ社(Arqana)。フランス北西部の美しいリゾート地、ドーヴィルを拠点としている。本コラムは8月のセール開催中に、期間限定でお届け。ヨーロッパを代表するフランス競馬の最新情報を、現地から発信!
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