【無料・クイーンS予想】高速決着のクイーンSは「内枠・差し」が圧倒的有利

2025年08月02日(土) 12:00

こちらのコラムでは、レース質予想のパイオニア・立川優馬氏が著書である『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』を基に週末の展望を解説していくものとなります。

人気予想家の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!

(取材・文・構成=編集下M)

1週目よりも2週目の時計が速い“怪”

編集下M(以下、M) 先週は「(2回新潟は)例年以上に内枠有利になる可能性がある」とのことでしたが、それを裏付けるかのように千直でのインベタ作戦(日曜11Rイスラコラソン)がハマりましたね。そして私も関屋記念で、人気馬から内枠に流して3連複万馬券を当てることができました!

立川優馬

立川(以下、立) 関屋記念は内枠のシヴァースから勝負したのですが、レコード決着で切れ負けしてしまいました。上位勢はみんな上がり3F32秒台を使っていましたね。例年以上に馬場が良いことは間違いありません。

M 先週は「開幕週の内枠狙い」が功を奏しましたが、『「今週勝つ! 」を叶える馬券カレンダー』8月第1週のテーマは「開幕2週目だからこその札幌超高速芝で内枠ねらい」。普通に考えたら、2週目よりも開幕週の方が内枠を狙えそうですが…?

立 そう思われているからこそ、「2週目だからこその内枠狙い」に妙味があるのです。そのロジックを説明していきますね。

立川優馬

8月第1週の狙い方。『「今週勝つ! 」を叶える馬券カレンダー』(画像は電子版)より

立 札幌はエアレーションとシャタリングの影響で若干緩めの馬場造成でスタートするため、開幕週にしては差し届くのが通例。それが1週使われることで路盤が踏み固まり、2週目以降のほうが時計は出やすくなり、内枠有利が強くなる傾向にあります。2週目で騎手や競馬ファンの意識が少し内枠有利から逸れたところで、むしろ強めにねらっていくことで配当妙味を取ることができるのです。

M 人の意識が「開幕週=内枠」から逸れたところを狙う。まさにパリミュチュエル方式の醍醐味ですね。

立 今年の札幌芝は開幕週から例年以上の高速馬場で、未勝利の1500mで1分27秒5を計時しました。2024年は1勝クラスで1分27秒3のコースレコードタイが記録されましたが、それに0.2秒差に迫る時計が今の低レベル未勝利で出たことから、相当な高速馬場であることが分かります。実際に土曜メインのTVh賞(芝1200m)でも小雨が降る中でレコードタイの1.07.4。日曜は雨が降ってしまいましたが、もし良馬場のままなら、レコードが連発していたはず。

M その雨の影響が気になるところです。

立 確かに、先週の雨の影響を見て少し慎重に入りたい気持ちが湧くかもしれませんが、元々が超高速に近い馬場造成で、雨の中で競馬をしたことで路盤がむしろ踏み固まっているので、時計は初日と同じくらいまで回復してくる可能性大。今年の札幌初日は時計が速い分、例年よりもラチ沿い先行有利が出ていたので、内枠先行有利が強く出るでしょう。札幌芝コースは、ポケット発走で元来内枠有利の1500m、最初のコーナーまでがそれぞれ約185m、約165mしかない1800mと2600m、残りの1200mと2000mも平坦コースでほかのローカルよりも最初のコーナーまでが短いので、高速時の内枠補正が強いと覚えておいてください。

 それは裏を返せば、時計が掛かってくると外からの差しが届きやすくなるということでもあります。この辺りを見極めつつ、アプローチしていきたいところです。

1分47秒を切ったクイーンSの1〜2枠は[2-3-2-1]

M クイーンSも内枠有利のスタンスで良さそうですね。

立 芝1800mですから、前述のとおり、最初のコーナーまで非常に短く、馬場造成がよくなって高速化している近年は内枠有利の傾向が見られます。また、先行有利な函館1800mや福島芝1800mで好走した馬が出走してくることから、比較的先行馬がそろいやすい重賞でもあり、高速寄りの良馬場であれば1分46秒台に乗せてきます。

 過去10年で1分47秒より時計が速かったのは、2023年、2020年、2018年、2017年の4年ですが、そのときの好走馬は以下のとおり。

立川優馬

勝ち時計が1分47秒を切ったクイーンSの上位成績(上から2023年、2020年、2018年、2017年)

M 1〜2枠の馬は8頭出走して[2-2-3-1]。馬券圏内を外したのは2018年のアグレアーブルだけですか。これは強烈です。

立 前述のとおり、今週末は高速化してくるはずなので1分46秒台の決着濃厚と考えれば、1〜2枠の馬は評価を下げることはできません。

 加えて、高速決着になったこの4年は差しが届いているので、いわゆる高速馬場の内差しがベスト。1〜2枠に近走上がり上位を使っている差し馬が入るようなら軸に据えたいですね。今年のメンバーで言えば、アルジーヌ、ココナッツブラウン、パレハ、フェアエールング辺りが該当します。この中で、札幌実績が豊富で内枠巧者のフェアエールングは56キロでも内枠を引けばまず好勝負になるでしょう。

<枠順確定後の追記>
 クイーンSは、注目馬に挙げた4頭中、3頭が内枠を引いてくれました。特に、最注目のフェアエールングが2番枠に入り、フォーカスはかなり絞り込めそうです。1番枠のパレハ、4番枠のココナッツブラウンを本線に内枠勢へ流すイメージでよいのではないでしょうか。

 隊列面ではアリスヴェリテがどこまで外枠から主張できるかによりますが、できればコンクシェルが出し切って内枠主導にしてくれるとさらにチャンスは広がりますね。いずれにせよ、位置を取りたい馬が外目の枠に入ったことでペースも引き上がりでしょうから、高速馬場の内枠差しが決まる可能性はだいぶ高まったと言えそうです。とても楽しみな日曜になりましたね。

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立川優馬

人気予想家の立川優馬氏が著者である『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』を実践していくものとなります。 その週の重賞で勝つために参考になる情報が満載となるコラムとなっておりますので、ぜひご覧ください!

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