【クイーンS・アイビスSD】昨年は3着 コース適性高く成長著しいアルジーヌに期待

2025年08月02日(土) 12:00

アイビスSDは“最後の1ハロン”がカギ

 札幌の芝1800米と新潟の芝直線1000米、その特徴から、クイーンSとアイビスSDの検討に迫りたい。

 札幌は洋芝で小回り、スピードとパワーがもとめられる。勝ち馬は逃げから、差し追い込みと幅広いが、スタートして最初のコーナーまでの距離が短いものの、序盤のポジション争いはあまり激しくはない。よって中盤にペースが緩むことはなく、しかも後半に速いラップを刻むので、高いスピード能力とその持続力がもとめられる。

 こうしたことから、コース適性があるかどうかが第一で、近走にこだわらないことにしている。当然、ここでの実績、GI競走を戦うだけの能力があるかどうかはポイントになる。

 こうしたことから、クイーンSでは、昨年アタマ、クビ差の3着だったアルジーヌから入りたい。デビューから13戦、掲示板を外したことは一度もなく、前走がヴィクトリアマイル4着。早目に進出してクビ、ハナ、アタマ差で勝ち馬と同タイムだった。大くずれしないタイプで、5歳の夏に入りメンタル面の成長が著しいと期待されている。

 充実一途の上に、母キャトルフィーユが14年にレコードでこのレースを勝っていることも後押しになる。母も前年は5着で、ズブさを解消した5歳夏での勝利だった。重賞は10度目の挑戦で念願を果した母に続いて、アルジーヌが母子制覇を達成するかどうか、今年のテーマにしておきたい。

 圏内には、札幌で5戦3勝2着1回のフェアエールングを。3戦連続重賞で連対しており、軌道に乗った。

 あとは、前走GI組の成績がいいので、その中からクリスマスパレードを。最内枠でスタートが遅れた前走は後方からのレースになり、追い上げて0秒4差まで来ていた。スタートを決めてスピードを生かせれば面白い存在だ。

 あとは、マイペースの逃げに持ち込めたときのアリスヴェリテを。キズナ産駒で、札幌コースも粘り強く走れるだろう。

 新潟の直線1000米アイビスSDは、スピードがあっても、道中にもうひと伸びする脚がないと苦しい。ラップを見ると最後の1ハロンは、その前より1秒はかかっている。どのレースでもそうなっていて、ゴールを目前に各馬が苦しんでいるかがわかる。最後の踏ん張りが利くかどうか、大きなポイントになっている。

 それに牝馬がこの10年で8勝もしていること、5歳馬のリピーターが2勝2着1回と全て連対を果している点を総合して、今年はモズメイメイの連覇に期待してみた。近況不振にあえいでいるが、暑い時期に息を吹き返すとみている。

 前走韋駄天S組が強いので、その1着馬テイエムスパーダを次に。昨年の3着馬で完全復活となりそうだ。

 あとは、重賞3勝目を狙う4歳馬ピューロマジック、ドバイで直線競馬を経験し、脚質に幅を見せていた。

「タイトルは スピードパワー 頑張りで」

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長岡一也

ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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