2025年08月09日(土) 12:00
こちらのコラムでは、レース質予想のパイオニア・立川優馬氏が著書である『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』を基に週末の展望を解説していくものとなります。
人気予想家の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
(取材・文・構成=編集下M)
編集下M(以下、M) 先週のクイーンSはコラムで「内枠をひけばまず好勝負」とおっしゃっていたフェアエールングが2枠2番から3着(4番人気)。勝ち時計が1分46秒0で、「1分47秒を切る決着では1〜2枠が馬券に絡む」という法則も保たれました。
立川(以下、立) 2週目の札幌芝は逃げた馬の失速が早く想定とは違っていたのですが、丹内騎手が上手く乗ってくれました。当日は札幌競馬場で主宰するオンラインサロンの観戦会を行なっていたので、現地で恥をかかなくてよかったです(笑)。
クイーンS当日は札幌競馬場で主宰するサロンの観戦会を実施。ここにはサロン所属で『ウマい馬券』でも活躍中のこうせい氏、まぐ氏、そしてゲストとして安井涼太氏も駆けつけた。
M 今年は重賞の施行条件が変わっているケースが多いですが、今週のレパードSは「新潟ダート1800mで行われる3歳限定重賞」で変わっていないので、レース質での分析がやりやすそうですね。
立 レパードSの施行条件自体は変わっていませんが、そこに至るまでのダート路線が整備されました。その影響でレース質が変化する可能性があるよ、というのが今回のお話です。
M それが『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』の8月第2週に書かれている「レパードSは延長馬の頭数と2024年からの新ステップに注目」なんですね。
8月第2週の狙い方。『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』(画像は電子版)より
立 レパードSは世代限定ダート戦です。世代限定ダート戦は、先行有利の新馬未勝利や少頭数レースを勝ち上がってきた馬が多くなるため、ペースが上がりやすく、「外枠(内枠)・差し・短縮・ハイペース」のレース質になることが多いのが特徴。レパードSも例に漏れず、先行馬がそろってハイペースからの差しが届くことが多いレースでした。
M 2019年のハヤヤッコの差し切りは印象に残っていますよ。
立 このレースもテン4F 47.1、上がり4F 51.2でマイナス4.1秒という前傾ラップでしたね。このようにペースが上がりやすい一方で、レパードSが行われる新潟ダート1800mは高速ダートで追走力が求められるため、本来先行有利が強いコースです。つまり、レースがもつレース質(世代限定ダート戦)は「外枠(内枠)・差し・短縮・ハイペース」ですが、コースがもつレース質(新潟ダート1800m)は「外枠(内枠)・先行」であるというアンビバレントな傾向をもっているということです。では、どちらの傾向が強く出るのか? それを推し量る指針となるのが出走馬のローテ占有率です。
M アンビバレント=二律背反ですね。
立 結論から言うと、「出走馬に距離延長ローテが多いと差し有利、少ないと先行有利」に傾きます。延長馬が多ければ多いほどテンにペースが上がりやすくなるので、当然と言えば当然ですね。近年の延長馬の数と、好走馬の1コーナー位置を見ると以下のとおり。
●2024年 延長馬4頭 3番手→2番手→10番手 ●2023年 延長馬2頭 2番手→4番手→1番手 ●2022年 延長馬7頭 9番手→6番手→11番手 ●2021年 延長馬8頭 2番手→7番手→1番手(→13番手→12番手) ●2019年 延長馬7頭 12番手→7番手→14番手 ※2020年は不良馬場で特殊だったので除外
延長馬が多かった2019、2021、2022年は差しが届いているのに対し、少なかった2023、2024年は先行決着になっています。この例に倣えば、今年も出走頭数における延長馬の占有率が分かれば、ある程度決着パターンは絞り込めますね。
M 2024年からユニコーンSが東京ダート1600mから京都ダート1900mになり、地方のダートJpnIが中央馬に解禁されたこともあるので、距離延長ローテの馬は少なくなっていきそうですね。
立 はい。距離短縮ローテでレパードSに臨む馬が増えてきています。そうなると、テンに緩みやすくなるので、先行有利決着が増えるとともに、追走面で上位の馬の優位性が高まってくる可能性大。特に、差し有利の京都ダート1900mで行われるユニコーンSを先行して負けた馬の巻き返しや、前走1600〜1700mを差して間に合わなかった馬が距離延長ローテで自然に位置を取ってくる形は穴パターンになるでしょう。
M 今年は、延長3頭:同距離9頭:短縮3頭というメンバーになりました。
立 これならば先行有利に傾く可能性が高いと見て、ユニコーンSを先行して5着のヒルノハンブルク、前走差して好走している延長馬のサノノワンダー、延長先行で前走逃げていないルグランヴァンの3頭を注目馬に上げておきます。
<枠順確定後の追記> テンに速い延長先行馬が内か外かのどちらかに固まってくれると隊列が分かりやすかったのですが、内と外に分かれましたね。ハイペースにはなるはずなので、週中の大雨の影響がどこまで残るか、含水率の高さ次第でどのくらい速い時計の決着になるかが変わってきます。時計が速くなれば速くなるほど外を回す馬が不利になるのは、芝ダート問わず、いつの時代も同じなので、1分50秒台の決着になるようなら道中ラチ沿いを通せる馬のほうがよいでしょう。
テンの速度の違いで延長先行勢のポールセンやルグランヴァンは位置を取れるので、ここはラチ沿いを立ち回れそう。対して、短縮先行になるヒルノハンブルクは、時計が速くなるなら内枠がほしかったところです。面白いのはちょうど中間の8番枠に入ったサノノワンダーで、自身の内枠が出していってくれればラチ沿いに潜り込むことはできるでしょう。
全体的には中〜外目の枠に人気どころが入った感はあるので、あまりに時計が速いようなら内枠に焦点を絞って、前走差し有利のマクリ決着を先行して止まった1番枠のドンインザムードの巻き返しが面白いかもしれません。ドンインザムードからの内枠+延長馬流しだと高配当が期待できそうですね。
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立川優馬
人気予想家の立川優馬氏が著者である『「今週勝つ!」を叶える馬券カレンダー』を実践していくものとなります。 その週の重賞で勝つために参考になる情報が満載となるコラムとなっておりますので、ぜひご覧ください!
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