2025年09月13日(土) 12:00
秋競馬が一気に華やいできた。オークス馬に皐月賞馬がターフに登場することで、ローズSもセントライト記念も、いよいよ残るタイトルをという思いが強く伝わってくる。どちらも1、2番人気の連対率が他よりも高いので、それだけ多くの期待に応えているということになる。だからこそこの2つのトライアルは盛り上がるし、レースが待ち遠しく感じられるのだ。
オークス馬のカムニャックは、春は間隔をあけて立て直しされ、それがフローラSそしてオークスの勝利につながっていた。昨秋から今春まで本来の調子を取り戻すために苦心したことで、その後の成果につなげる工夫がなされていたということだった。これを受けて、秋の態勢づくりもなされ、万全の状態であると信じていいだろう。
皐月賞馬のミュージアムマイルは、単勝1.5倍の2歳王者クロワデュノールを末脚で一気に抜き去ったシーンが強烈だったが、日本ダービーではスタートしてから二の脚がつかず、道中の位置どりの差で、ゴール前鋭く伸びたが期待に応えられなかった。夏を越して成長した姿を見せてパワフルな動きを見せていて、リーディングのトップを行く戸崎騎手との初コンビで、秋の躍進を期している。
中山で結果を出しているのも頼もしく、天皇賞(秋)に出て年長馬にチャレンジする姿が見られるかどうか、このレースにかかってくる。もちろん、この先に菊花賞を見すえている有力馬たちの動きこそ注目されるのだが。
この2頭のGI馬を追う立場だが、ローズSは、やはりオークス上位組だ。距離の1800米がプラスになるのが、この距離で4戦してフラワーC2着など全て馬券圏内のパラディレーヌだ。オークスは中位から伸びて4着だが、春の硬さが取れた今ならもっと動けるだろう。
もう一頭がタガノアビーだ。これまで7戦したうち6戦で上がり最速タイをマークしていて、キメ手が武器。オークスで最後方から追い込んで3着した姿は印象的だった。前走は自己条件で年長馬相手に2着だったが、なんとか秋華賞出走の権利をと燃えている。
そして札幌で2000米を勝って5戦2勝のフェアリーライクに勢いを感じる。武豊騎手の手綱に期待してみる。
セントライト記念は、この10年、日本ダービー組が12頭連対を果たして圧倒的だ。ミュージアムマイルを追うのはファイアンクランツということになるが、初の中山という課題があるので、これは押さえに。
それより、まだキャリア4戦のレッドバンデを上位に取り上げたい。
中山の2200米は2戦目に快勝しているし、母が独オークス馬で、5馬身差で勝った前走の内容から、秋は素質開花のときだ。息の長い末脚が魅力。
それと、全5戦で連対と安定しているピックデムッシュを。折り合いのつくタイプで、2200米を2勝している実績がものを言うかもしれない。
「タイトルが 見える走りで 秋初戦」
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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