2025年10月10日(金) 18:00
まだ過去10回の歴史の浅いGIII重賞で、例年、今年と同様に出走数は少ないが、出走馬の中からのちのGI馬が8頭(海外、障害を含む)誕生している。このあとGII、GIII重賞を制した馬も9頭いる。評価の高い2歳重賞だ。
前走の1800mの未勝利戦を1分47秒4(上がり32秒9)で快勝したゾロアストロ(父モーリス)に期待したい。大差をつけたわけではないが、長い直線は気合をつけただけで、自身の上がりは推定「10秒9-10秒5-11秒5」。最後までノーステッキだった。
2019年に1分32秒7でコースレコード勝ちしたサリオスとは別のドイツ牝系出身だが、秘めるパワーは同じランクと思える。
ファミリーは、祖母ナイトマジックが独オークス馬、5代母も同じく独オークス馬であり、米→英→伊→独と渡って、ドイツで成功したタフな一族になる。
順当にここを突破できるようなら、サリオス(GIを含み重賞3勝)級の未来が展望できる。久しぶりの芦毛の大物誕生も夢ではない。芦毛は4代母の父カラグロウ(英G1・2勝、祖父ゼダーン)の芦毛と、牝系ファミリーが受け継ぐ伝統の芦毛の合作。モーリス産駒なら、1600mに戻るのは歓迎。スピード能力全開が可能だ。
3戦のレース経験が強みのアスクエジンバラ。目下2歳リーディング2位のモズアスコット産駒のエコロアルバ。阪神のマイル戦を前半スローとはいえ、上がり10秒9-10秒9-11秒4で押し切っている同じモーリス産駒チュウワカーネギーをうまく相手に配したい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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