【アイルランドT回顧】「どんな条件でも能力を発揮できる」 特殊な競馬になったアイルランドTでのラヴァンダ回顧とは

2025年10月14日(火) 18:00

とうけいば回顧

アイルランドTを制したラヴァンダ(撮影:下野雄規)

 今週はサウジアラビアRC、アイルランドT、スワンSの3つ!

 中でもエリザベス女王杯に向いて重要な一戦、アイルランドTを取り上げます。

2025年10月12日 アイルランドT

舞台:東京 芝1,800m
勝ち時計:1:45.7
レースラップ:13.0 - 11.4 - 12.0 - 12.5 - 11.9 - 11.7 - 11.0 - 11.1 - 11.1
ペース:スローペース(48.9秒 – 44.9秒)
風向き:直線追い風
脚質:やや前有利
馬場:フラット

【レースポイント】

1.直線の追い風を考慮しても明確にスローペース
2.ラスト3ハロン33.2秒と強烈な瞬発力戦
3.ポジションよりも瞬発力に特化した適性が問われた

【レース概要】

 近走で逃げた馬が1頭もいないメンバーで行われたアイルランドTは、内から押しだされるようにアドマイヤマツリの逃げ。道中はまったくペースが上がらず、前後半800mが48.9秒 – 44.9秒と明確にスローペース。直線が追い風だったにせよ遅いペースとなった。

 レースのラスト3ハロンは11.0秒→11.1秒→11.1秒と3ハロン連続で速いペースになり、ここまで速い上がりはやや特殊。強烈な瞬発力戦になり、速い上がりを出せない馬はまったく適性が向かないレースになった。よってスローペースで脚質は前が有利とはいえ、大事なのは脚質よりも速い上がりを出せる適性になる。

 また、馬場は内が使えるとはいえ、これだけ上がりが速いと道中でごちゃつくよりも外からスムーズに加速するメリットも大きい。したがって進路取りの有利・不利も少ない競馬となった。

 以上から今年のアイルランドTはスローの競馬とはいえ、脚質は“やや”前有利。進路取りによる有利・不利は少なく、いかに速い上がりが出せるかという適性が問われるレースとなった。総じて、やや特殊な競馬になったことは間違いないだろう。

【回顧点数表】

各馬がどれだけ能力を発揮できたか点数化。
普通が4点。なんらかの不利があった場合は3点以下。
反対に馬場や展開など恩恵があった場合は5点としています。

5点:スムーズで恩恵ある
4点:能力通り
3点:やや不利があるも許容
2点:不利による影響あり
1点:完全に参考外

【各馬解説】

1着:ラヴァンダ 3点
 出たなりで中団外目。終始外目を回るロスはあったが、・・・

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とうけいば

2019年6月、Twitterで全くの無名アカウントからスタートした予想家活動が瞬く間に急成長。2021年10月には自身初の単行本「降格ローテ」が出版され、いま最も波に乗る新進気鋭の若手予想家。

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