ヨメウマ(以下、ヨメ)「今週からGIが再スタートといことで、まずは京都芝2000mの秋華賞ですが、このコースやレースの傾向を伺ってもいいですか？」

馬ノスケ(以下、ノスケ)「秋華賞が行われる京都芝2000m内回りコースは、スタートして3角手前まで平坦が続きます。その影響でペースが淡々と流れやすく、秋華賞は差し馬有利の傾向が強いレースです。過去10年で逃げ先行馬からは1勝、2着1回。一方差し馬は7勝、2着7回と、圧倒的に差し馬有利のデータが出ています」

ヨメ「ありがとうございます。血統傾向などは出ていますか？」

ノスケ「牝馬限定の2000m戦でペースも淡々と流れるので、このレースでは体力と後半の末脚性能が求められやすいです。その影響もあり、このレースではキングカメハメハ系の好走が目立っていて、2024年は1着チェルヴィニア、3着ステレンボッシュが母父キングカメハメハ系。2023年は1着リバティアイランド、2着マスクトディーヴァは父がキングカメハメハ系なので、この血を父か母父に持つ馬には注目です」

ヨメ「今年の該当馬だとケリフレッドアスク、ジョイフルニュース、ビップデイジー、ランフォーヴァウ、ルージュソリテールが該当しますね」

ノスケ「そうですね。ただロードカナロア産駒に関しては、体力よりもスピードが長所になりやすいので、一旦秋華賞の注目血統からは除外して考えています。今年のロードカナロア産駒は、ジョイフルニュース、ランフォーヴァウ、ルージュソリテールになるので、血統面で注目しているのは、ケリフレッドアスクとビップデイジーになります」

ヨメ「ありがとうございます。ここからは注目馬に関して触れていきますが、馬ノスケさんの注目馬にカムニャックやセナスタイルといったローズSの上位馬を挙げられていますが、個人的にはローズSのレースレベルには疑問を持っているので、上位組はカムニャック以外あまり評価できていません。この辺りを上位に選んだ理由をお聞かせください」

ノスケ「ローズSのレースレベルには同意ですし、そこで抜けた内容だったカムニャックはまず評価しています。セナスタイルに関しては、体力のある中距離向きの差し馬だと思っているので、距離延長は歓迎。本質的に広いコース向きで、エリザベス女王杯(京都外2200m)辺りがベストと思っていますが、内回りコースでも差し有利になりやすい秋華賞なら、ローズS同様に後方から突っ込んで来られると考えています。レースレベルの評価以上に馬自身の適性を評価しました。ビップデイジーに関しても、今回注目のキングカメハメハ系の血を持っていますし、体力のあるタイプで延長は問題ないので適性面で注目しています」

ノスケ「ヨメウマさんは、ローズSのどのあたりに、レースレベルの低さを感じましたか？」

ヨメ「2年前のローズSは通過5F57.3秒と流れて、走破時計1:43.0でした。ただ今年は通過5F56.8秒と速い割に、走破時計は1:43.5と、2年前よりも遅い決着だったことから、レースレベルには疑問が残ります。また、上位馬は日本では活躍しにくい欧州血統が上位に来ていたので、このレースで評価したのは日本血統のカムニャックやルージュソリテールとしました」

ヨメ「ルージュソリテールに関しては、先行負荷を受けながらの0.6秒差なら大きく負けていませんし、過去のレース遡っても、チューリップ賞は折り合い欠いてコーナー外を回す不利を受けて、直線でもブレーキを踏んでいます。スイートピーSは走破時計1:45.9なら古馬3勝クラスレベルの力はあるので、秋華賞における能力は十分足りている見立てです」

ノスケ「ちなみにルージュソリテールに関しては、今週の雨予報などはどう考えていますか？」

ヨメ「自分の予想では、天気よりも能力やオッズ面を評価する形をとっているので、ルージュソリテールに関しては能力評価と、前走内容だけでオッズを落とすなら狙い目と考えています。なので、天候よりも能力とオッズ妙味を上に取りました」

ノスケ「ありがとうございます。ではローズS組からは、回顧面でルージュソリテールに注目。適性面ではビップデイジーやセナスタイルに注目。お互いカムニャックは評価しているということになりましたね。続いてもう一つの前哨戦、紫苑Sについて見ていきましょう。このレースはどう評価していますか？」

ヨメ「はい。このレースは逃げた馬が楽なペースを刻んで後半の2F戦となり、内でロスなく脚を溜めた逃げ先行馬が有利なりました。その中で強い競馬をしたのは外を回して差してきたジョスランになります」

ノスケ「確かに、開幕週内有利の馬場でもありましたし、これだけイン前が楽なラップになった中で、外差しで差のない2着なら十分強いレース内容でしたね。ちなみに、私もジョスランの2走前カーネーションCも評価していますが、ヨメウマさんの見解をお聞かせください」

ヨメ「私もカーネーションCを高く評価していて、2着クライスレリアーナ、3着エストゥペンダも瞬発力のある馬なんですけど、これらの馬に対して瞬発力の真っ向勝負で0.3秒も差を付けた内容は相当強いと考えています。紫苑Sは例年レースレベルが高くないことが多いですが、ローズS上位組もあまり高く評価していないので、十分通用すると考えています。ノスケさんは今回注目馬から外されていますが、適性面で評価されていない感じでしょうか？」

ノスケ「ヨメウマさん同様、私もこの馬の能力は高く評価しています。ただ、少しタフな馬場で行われたフラワーCでは、荒れた3〜4角で進んで行かなかったと騎手コメントでありました。その後、高速馬場の東京と中山で良い脚力を見せている辺り、ベストは高速馬場で脚を溜める形だと思っています。差し有利になりやすい秋華賞なので、良馬場ならこの馬の脚力は要警戒ですが、今週は週末に雨予報が出ているので、道悪になる可能性も考慮して今回は推奨馬から外しています。良馬場なら評価を上げたい一頭です」

ヨメ「紫苑Sの評価は割れませんでしたね。では、まとめると、ローズS組からは能力面でカムニャックはお互い評価。回顧面からルージュソリテール。適性面ではセナスタイル、ビップデイジー。紫苑Sからはお互いジョスランを評価していますが、適性的には週末の天候は鍵になりそう。という形でまとまりました」

ヨメ「今週はお互いの注目馬が被らなかったので、どちらが的中できるか勝負ですね。今週もありがとうございました！」

ノスケ「負けません！ ありがとうございました！」

※枠やオッズなどを含め、直前情報によっては印が変わることもあります。両者の最終見解は「ウマい馬券」内で掲載されますので、以下のボタンからご覧ください。