2025年10月17日(金) 18:00
11月23日の「マイルCS」に向けて、安田記念の「1、2、3」着馬が対戦するGIIとは思えない好カードになった。
GIを3勝している4歳ジャンタルマンタル(父パレスマリス)、同じく2勝馬7歳ソウルラッシュ(父ルーラーシップ)は強力だが、今回は東京1600mの安田記念をあと一歩の「4、4、2」着しているガイアフォース(父キタサンブラック)に期待したい。キタサンブラックと同じ配合形を秘める、ブラックタイドの代表産駒の1頭カムニャックが秋華賞に挑戦する前日でもある。
この種牡馬父子はチャンピオンサイアーではないが、父ブラックタイドの代表産駒はキタサンブラック、カムニャック。キタサンブラックの代表産駒はイクイノックス、クロワデュノール、ソールオリエンス、ダートGI格2勝ウィルソンテソーロなど、GI勝ち馬の大物がビッグレースを制して、強烈なアピールを与える父子だ。
ガイアフォースの安田記念好走は、人気や評価は伏兵止まりでも、これまで3回すべて異なる騎手で0秒2差、0秒3差、0秒2差。鞍上は問わない。ジャンタルマンタル、ソウルラッシュは最近のGI馬なので安田記念より1キロ増の59キロ。ガイアフォースは逆に1キロ減の57キロ。逆転可能な絶好のチャンスだ。
ガイアフォースの母ナターレは公営の9勝馬。盛岡の芝1700mはレコード勝ちも含め2戦2勝。その父クロフネの産駒は、ソダシ、アエロリット、ホエールキャプチャなどがマイルを中心に大活躍した。母の父となっても、明日の秋華賞に挑戦する桜花賞馬エンブロイダリー。ヴィクトリアマイル、「富士S」を制したノームコア、チャンピオン牝馬クロノジェネシスなど、その影響力はきわめて強烈。すでに10年間もブルードメアサイアー成績上位10以内を続けている。クロフネ譲りの芦毛馬ガイアフォースの逆転はあり得る。
強力なGI馬のほかでは、負担重量55キロが有利な3歳馬マジックサンズ、安田記念より1キロ軽くなるウォーターリヒト。昨年の富士Sの勝ち馬ジュンブロッサム、好気配のニシノスーベニアを連下級に少し加えたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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