【菊花賞予想】24年はヘデントール、23年はドゥレッツァ 春天同様プリンスリーギフトの血が穴に

2025年10月19日(日) 18:00

「23年はドゥレッツァ(母母母母父ラインゴールド)が勝ちソールオリエンス(父キタサンブラック)が3着で、出走馬中4頭しかいなかったプリンスリーギフトもちが1着と3着に。プリンスリーギフトは淀の坂を上手に下る前輪駆動を伝えるので、菊花賞や天皇賞(春)ではマークしておきたい血だ」

昨年の導入文ではこのように書いたが、結果はご存じのとおり母父ステイゴールドのヘデントールが4人気2着。3000mを走破するスタミナがまずは重要だが、コース適性という意味では京都外回りを下ってロンスパで流れ込めるプリンスリーギフトの血は怖い。登録馬の中でプリンスリーギフトの血を引くのは、エコロディノス、ショウヘイ、ヤマニンブークリエ、ライトトラック、レイヤードレッド、レクスノヴァス。

もう一つ、血統とは直接関係ないが、京都で行われた過去10回の菊花賞連対馬20頭のうち、菊花賞出走までに新潟芝を走ったことがある馬は、ヘデントール、ドゥレッツァ、アリストテレス、キセキ、サトノノブレスと5頭いて計[5-1-0-0]と全て好走していた。京都芝適性とリンクしそうなデータといえるが、この5頭いずれもトニービンもちなんですよね。今年はというと、新潟記念2着のドゥラメンテ産駒が…。(解説:望田潤)

アマキヒ

 母アパパネは牝馬三冠とヴィクトリアマイルに勝ち、ディープインパクトとの間にアカイトリノムスメ、ジナンボー、ラインベックなどを産んでおり、本馬は父がディープインパクトの全兄ブラックタイドなので同血の弟ということになる。母母ソルティビッドは芝1200のフェアリーS2着。ブラックタイド×キングカメハメハはエコロヴァルツと同じ。アパパネの仔なのでトムフール的な機動力があり、中山や新潟の内回りを絶妙に立ち回る。その長所を生かせるか。

距離○ スピード○ 底力○ コース○

アロンディ

 レベランスの甥で、父はともにハービンジャーなので3/4同血の間柄。母パドゥヴァルスはJRA2勝(芝1200〜1600)。近親にルリアンやタイセイモナークなど。牝祖バレークイーンの子孫にはフサイチコンコルドなど活躍馬が多数。父ハービンジャーはキングジョーVI世&クイーンエリザベスSの勝ち馬でブラストワンピースやチェルヴィニアなど芝の大物を出してきた。母がエピファネイア×ディープインパクトだから長距離血統で、スタミナ勝負になれば食い込むか。道悪は巧そう。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○

エキサイトバイオ

 パイオニアバイオ(父ルーラーシップ)の3/4弟で、ビッククインバイオの半弟で、レインボーラインやホーマンフリップの甥で、メイショウウズマサのイトコ。母アニメイトバイオはローズS勝ち。父レイデオロはサンライズアース、アドマイヤテラ、トロヴァトーレなどの父。レインボーラインは菊花賞2着、天皇賞(春)1着のステイヤー。レイデオロ産駒も長距離は得意だが、体つきや走りはフレンチデピュティやゼンノロブロイのパワーが勝っている。TTのレイデオロではないだろう。

距離○ スピード○ 底力◎ コース○

エコロディノス

 ミスティアの全弟で、ハーメティキスト、チュウワノキセキ、ミスティックグロウの半弟。母ミスティックリップスは独オークス(独G1・芝2200m)勝ち馬。エイシンフラッシュも同牝系。母父ジェネラスは英ダービーやキングジョーVI世&クイーンエリザベスSに勝った名馬。そこにキタサンブラックだからなかなか重厚な血統だが、父やドイツ牝系のしなやかさも受け継ぎ重苦しいタイプではない。2勝目は持続力で突き放したという内容だったし、晩成血統がここで開花するか。

距離◎ スピード○ 底力◎ コース○

エネルジコ

 フォーテ(父ロードカナロア)の3/4弟で、・・・

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望田潤

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」https://nas-quillo.hatenablog.com/

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