2025年10月24日(金) 12:00
「有利な馬がすぐ分かる競馬場コース事典」著者である馬ノスケと「芋づる式に期待馬を見抜く! レース回顧の新常識」著者であるヨメウマによる今週のメインレース展望。コース適性とレース回顧のコラボレーションから出走馬をチェックする。
ヨメウマ(以下、ヨメ)「今週はクラッシック三冠の最終戦・菊花賞ということで、今週も馬ノスケさんと、人気馬や注目馬を深掘りしていきます。よろしくお願いします」
馬ノスケ(以下、ノスケ)「よろしくお願いします。では早速、菊花賞のポイントを教えてください」
ヨメ「改修工事前の京都はスピード競馬の傾向が強かったのですが、改修工事後の京都は少し馬場がタフで、スタミナ寄りのレースになっています。スタミナが求められるタフなレースは、能力決着になりやすくなります」
ノスケ「私も同意です。特に世代限定の長距離戦ともなれば、なおさら能力の高さには注目した方が良さそうですね」
ヨメ「はい。過去の好走馬を見ても、2023年はドゥレッツァ、タスティエーラ、ソールオリエンスと、今思えば能力の高い馬が馬券を独占しました。2024年は中間が流れる、長距離戦では歪なラップバランスで、スタミナの要求される展開となりました。このように改修工事後の京都では、能力の高さが非常に重要と考えています」
ノスケ「ありがとうございます。今開催の京都は雨の影響を受ける日も多く、4週経ったAコース最終週のため、路盤の問題で馬場が荒れやすい京都なら、そろそろタフな傾向が見え始める頃合いかと思っています。ちなみに今週末も雨予報が出ていたりするので、ヨメウマさんの言う通り、タフな条件になって能力の高さがシンプルに重要となりそうですね」
ヨメ「次は私から質問です! 菊花賞の血統傾向などはありますか?」
ノスケ「まずは、京都中長距離に強いディープインパクトの血統には要注目です。近年好走馬は出ていませんが、フィエールマン、コントレイル、ワールドプレミアといった勝ち馬を多数輩出していますし、2020年の菊花賞では父か母父にディープインパクトが馬券内を独占しました。特に体力のあるキズナ産駒には要注目です」
ヨメ「今年の該当馬だと、抽選対象馬を除いてエリキング、ミラージュナイト、ラーシャローム、レッドバンデが父か母父にディープインパクトの血を引いていますね。他に注目している血統はありますか?」
ノスケ「やはり下り坂適性の高いプリンスリーギフトの血にも注目です。昨年2着のへデントール、2年前の勝ち馬ドゥレッツァ、3着馬ソールオリエンスなどもこの血を持っていました。今回の該当馬はショウヘイ、ヤマニンブークリエ、ライトトラック、レクスノヴァス(抽選馬除く)になるので注目して良いかもしれません」
ヨメ「確かに、菊花賞は後半の4〜5F戦になりやすいので、下り坂への適性は重要になりそうですね。それでは、これらを踏まえてお互いの注目馬を見ていくと、まずは注目馬で被ったエリキングから触れていこうと思います」
ノスケ「エリキングの熱量はヨメウマさんの方が高いと思うので、先に聞いても良いですか!?」
ヨメ「はい! エリキングは加速に時間が掛ってしまうタイプで、これまで2000m前後で走っていましたが、距離が短く力が出し切れていませんでした。2400m戦の日本ダービーでは、上り最速で追い込むもまだ足りず、神戸新聞杯は小頭数外枠でようやく能力を発揮できたレースだったと言えます」
ノスケ「確かにこの馬はかなり不器用なので、力を出し切れていないレースが多い印象でした」
ヨメ「ちなみに、過去にサートゥルナーリアという強い馬がいたんですけど、この馬の神戸新聞杯は後半5F56.6秒という相当強い競馬内容でした。エリキングは後半5F57.7秒でしたが、ポジション差を考えれば、サートゥルナーリアと同等のパフォーマンスを出したと考えているので、怪物くんだと思っています! 」
ノスケ「サートゥルナーリアといえば、歴代屈指の末脚を使える馬だったので、その馬の神戸新聞杯と同等と考えると、エリキングは相当な力を秘めてそうですね。ヨメウマさんにここまで言わせる馬というだけあって、菊花賞の内容には期待しています! 」
ヨメ「ノスケさんは、エリキングの適性面はどう評価されていますか? 」
ノスケ「今回注目しているディープインパクトの後継キズナ産駒ですし、母系を見ると欧州の溜めて伸びる血も豊富に持っているので、長く脚を使える外回り京都は好相性な一頭かと思います。スムーズな競馬が出来るなら、神戸新聞杯の序列も変わらないと考えています」
ヨメ「そうですね。唯一の不安は多頭数替わりになるので、極力外の枠でスムーズに加速を付けられるレースが出来ればと思います」
ヨメ「序列が変わらないという点も同意ですが、2着のショウヘイに関しては、今回高い評価をしている馬でもあります。京都新聞杯は後半4F45.2秒と強い内容を消化していますし、負けはしましたが新馬戦の後半4F45.6秒は京都1800mの新馬戦史上最速になります。このように京都へのパフォーマンスはかなり高く評価しています。神戸新聞杯は力んでましたし、今回は注目している一頭になります」
ノスケ「ありがとうございます。ショウヘイに関しては、京都適性の高さは同意です! 少し力む面があるので、3000mでも我慢が効けばチャンス十分な馬だと私も思っています」
ヨメ「それでは、続いてエリキングと人気を分け合いそうなエネルジコについて、ノスケさんは注目馬に推されていますが、評価ポイントなど教えてください」
ノスケ「エネルジコの母エノラが独オークスの勝ち馬で、このエノラがワイルドラッシュの血を3本持つという、かなりスタミナ豊富な血を母に持つドゥラメンテ産駒です。馬格も大きい方ではないですし、ゲートや追走力を考えても距離は伸ばした方が良いタイプです。前走はベストとは言えない距離に短縮して、古馬相手に斤量56キロ2着と強い内容だったのも好感です」
ノスケ「ヨメウマさんは今回注目馬から外れていますが、どういった点で評価が劣ったのでしょうか? 」
ヨメ「能力の高さは評価しつつも、これまで後半3Fの瞬発力戦でしか走れていない点に疑問を抱いています。京都競馬場は後半4〜5F戦になりやすいので、果たして後半の持続戦に対応できるのか、適性が見えないという点で今回注目馬からは外れました。ノスケさん的には、後半の持続戦は対応可能という見立てでしょうか? 」
ノスケ「京都の持続戦なら対応可能と考えています。これまで経験はありませんが、血統的にも体力豊富ですし、父ドゥラメンテは持続力に長けたトニービンの血を持っています。ちなみに、昨年馬券内に好走した馬全てがトニービンの血を持っていたので、昨年の好走馬とも繋がりが見えますね」
ヨメ「ありがとうございます。もう一頭聞きたい馬がいまして、今回別路線組からミラージュナイトを推奨されています。適性面で注目されているのでしょうか? 」
ノスケ「はい、距離延長や荒れ始めた馬場状態のプラス要素から、今回注目馬に推奨しています。まず注目血統にあげたディープインパクトの血を母父に持っていて、ドナテッロという体力豊富な血をクロスしているので、体力やパワーに長けたバゴ産駒かと考えています。すみれSでは高速決着を逃げ馬に押し切られましたが、前走は開催後半で雨の影響を受けた札幌で強い勝ち方をしたように、距離延長や週末の雨予報はプラスになる穴馬と考えています」
ヨメ「ありがとうございます。それでは今回の対談をまとめると、エネルジコはお互い注目馬として推奨。適性面からエネルジコ、穴でミラージュナイトをノスケさんが推奨。京都でのパフォーマンスを評価してヨメウマからはショウヘイを推奨ということで、菊花賞注目しましょう! それでは、今週もありがとうございました! 」
ノスケ「ありがとうございました! 」
※枠やオッズなどの直前情報によって、指数は変動します。最終見解は「ウマい馬券」内で掲載されますので、以下のボタンからご覧ください。
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ヨメウマ氏と馬ノスケ氏という別々の強みを持つ予想家が、週末重賞についてそれぞれの見解を語り最終的にコラムとしての印を導き出す予想対談コラム。
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