【アルテミスS予想】新馬戦で2歳コースレコード勝ち ソダシの半妹マルガに注目

2025年10月24日(金) 18:00

初めての東京遠征で不安要素も

 今年がまだ14回目の歴史の浅いGIII重賞だが、第一回の2着馬アユサン(桜花賞馬)を筆頭に、昨年の6着馬カムニャック(オークス馬)まで、出走馬の中からすでに「12頭」も後のGI馬が誕生している。10月11日に行われた11回目の「サウジアラビアロイヤルカップ」とともに、毎年のように後のGI馬が含まれている評価の高い2歳重賞。

 今年も注目馬が出走する。GIを3勝したソダシ(父クロフネ)の半妹マルガ(父モーリス)は、函館の芝1800mの新馬戦を「1分48秒1」の2歳コースレコードで勝っている。姉のソダシは2戦目の「札幌2歳S1800m」を当時の2歳コースレコード1分48秒2で制しているから、未来に向けて同じような出発になった。

 今週の全兄カルパ(父モーリス、母ブチコ)との白毛同士の併せ馬では軽めに控えたとはいえ、最後の脚さばきはシャープだった。

 最大のライバルと思われたモンローウォーク(父キズナ)が回避したため、断然の1番人気必至。馬券の興味は薄れたが、期待通りのレース運びに注目したい。

 ただ、少し死角がないこともない。今回は初めての東京へ輸送しての遠征レース。落ち着いた動きを見せているから大丈夫とされるが、父モーリス(その父スクリーンヒーロー)は、京都1400mの新馬戦をレコードで圧勝した後の2戦目、東京の「京王杯2歳S」に遠征すると、鞍上にR.ムーア騎手を配しながら、最初から激しく折り合いを欠いてかかり通しで6着に失速。気性面の難しさを露呈してしまった。

 代表産駒のジャックドールも最初の2戦はやや行きたがって、追って伸びずに連続1番人気で負けている。11日のサウジアラビアRCで断然の1番人気になったゾロアストロも出負けしたうえ、道中かかり気味になって案外の3着だった。モーリス産駒の2戦目は、やがてGI馬に成長する馬も、レースに慣れるまでは案外…というケースがある。

 とはいいながら、負けて欲しくない注目馬。新馬戦以上に内容のあるレース運びを期待して見守りたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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