【菊花賞】エネルジコがクラシック最終戦でGI初制覇 C.ルメール騎手は菊花賞3連覇

2025年10月27日(月) 18:00

“大荒れのない”実力勝負の菊花賞

重賞レース回顧

エネルジコ(c)netkeiba

 小雨の降り続く「稍重」の難しい芝コンディション。戦前からの混戦ムードが一段と高まるなか、春二冠に不出走の単勝3.8倍ののエネルジコ(父ドゥラメンテ)と、単勝オッズ4.3倍で春二冠の内容上位のエリキング(父キズナ)が支持を二分していた。

 だが、それは単勝の支持率だけのことで、多くの伏兵馬が関係する連勝馬券(馬連、3連複、3連単など)は最初から波乱歓迎ムード。人気は大きく分散した。1番人気のエネルジコが快勝して、2着が2番人気のエリキング。確定の配当金「馬連9-15番、1110円」が映し出されると、あちこちで「あれっ、そうだったの」。後悔にも近いため息交じりのつぶやきが聞こえた。18頭立てとはいえ、1番人気馬と2番人気馬の決着で、馬番連勝1110円はめったにないこと。3着馬は伏兵でも、終わってみれば、「そうは大荒れのない」実力勝負の菊花賞だったのである。

 エネルジコは、馬体重12キロ減。仕上げの難しいタイプであることは知られていたが、決して細くなかった。長距離戦に向けて、研ぎ澄ましての馬体造りだった。鞍上のC.ルメール騎手のレース運びも完ぺき。前半は置かれながら、まったく慌てることなく、流れの落ち着いた向こう正面に入ってから少しずつポジションを上げ、4コーナー近くからスパート開始。まだ若いエネルジコの秘める可能性をフルに爆発させた。

 C.ルメール騎手の菊花賞成績は、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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