【天皇賞(秋)予想】生産界のトレンドから考える今回のレースへの影響とは?

アプリ限定 2025年10月29日(水) 12:00

こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。

今週のれん氏が注目したのは、京都競馬場で行われる天皇賞(秋)(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!

外枠は割引が必要

 天皇賞(秋)が行われる東京芝2000mコースの一番の特徴は、1コーナー奥のポケットでスタートして100mほどでコーナーを曲がるコースであること。当然ポジション争いでは内枠が絶対的に有利で、近年はフルゲートになることがほぼなくなったのもあるとはいえ、天皇賞(秋)では2012年のエイシンフラッシュを最後に二桁馬番の馬の勝利はない。

 2003年のコース改修以降の成績を見ても、単勝回収率以外のすべてで一桁馬番の方が優勢。レベルの高いレースでタイムトライアル的な要素が強くなりやすいことを考えると条件戦よりも外枠は不利になる可能性が高く、枠の並び次第ではあるが、比較的頭数が揃いそうな今年も外枠は割引くことになる可能性が高そう。

のれんの腕押し

 メンバーを見るとマスカレードボールとミュージアムマイルの3歳馬が人気を集めることになりそうだが、本来最も脂がのっている時期であるはずの4歳馬で人気になりそうなのはメイショウタバルくらい。

 だからといって別に4歳馬のレベルが低いと言いたいわけではなく、4歳の有力馬に芝2000mとは違う路線を最も得意としている馬が多いということ。実際今年の古馬混合芝重賞(牝馬限定戦除く)での4歳馬の成績は1800〜2000mレンジが一番悪くなっている。

のれんの腕押し

 その要因として生産界の変化が関わっていると考えていて、現4歳馬が生産されることになる2020年の種付け数ランキングを見ると1位キズナ、2位エピファネイア、3位レイデオロ、4位モーニン、5位ドレフォンとなっていて、そこにロードカナロアとドゥラメンテが続く。

 種牡馬の傾向でいうと、エピファネイアとレイデオロはミオスタチン遺伝子型TTで長距離向きの産駒を出しやすく、現にダノンデサイル・ビザンチンドリーム・アドマイヤテラなどが現4歳世代で活躍。モーニンとドレフォンは言わずもがなダート向きで、キズナやドゥラメンテもエピファネイア・レイデオロほどではないが長い距離向きの産駒を多く出す傾向。最も芝中距離向きの素養を持った種牡馬であるキタサンブラックが最も繁殖牝馬の質や数が低い時期ということもあって、4歳世代の活躍馬は距離が長いところを得意とする馬に偏っている。

 10年代の日本競馬を引っ張ったディープインパクト・キングカメハメハ・ハーツクライの現役産駒が残り少なくなり、昨年に続いて出走馬のほとんどが別々の種牡馬の産駒に。そして前述した配合の偏りなどもあってレベル的にはやや過渡期という印象があり、その分チャンスは出走馬どの馬にもありそうだし、予想の切り口も多いだろう。

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のれん

人気落ちを狙い、買い時を逃さない俺プロ出身の人気予想家。本格的に競馬予想を始めてから僅か3年で年間回収率115%を達成し、2021年11月にウマい馬券でデビューを果たした。馬場や枠順はもちろん、血統・馬体・走法などから見る適性も重要視しており、その実力には現在活躍中のプロ予想家たちも絶賛している。

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