【天皇賞(秋)予想対談】荒れ始めた馬場で”差し馬”が狙い目!

2025年10月31日(金) 12:00

「有利な馬がすぐ分かる競馬場コース事典」著者である馬ノスケと「芋づる式に期待馬を見抜く! レース回顧の新常識」著者であるヨメウマによる今週のメインレース展望。コース適性とレース回顧のコラボレーションから出走馬をチェックする。

馬ノスケ(以下、ノスケ)「今週は天皇賞(秋)ということで、引き続きヨメウマさんと、このレースの傾向や注目馬に関してお話していこうと思います。よろしくお願いします! 」

ヨメウマ(以下、ヨメ)「よろしくお願いします」

ノスケ「まずは、現在の馬場状態や、それに関連した狙い目などについてお聞かせください」

ヨメ「今年は雨の開催が多く、馬場が荒れてきていて、外差し有利な傾向が出始めています。先週行われた2勝クラスの山中湖特別でも、差し有利の傾向が出ていて、例年よりもこの傾向が目立っています。なので、天皇賞(秋)でも思い切って差し馬中心に予想を組み立てていこうと考えています」

ノスケ「ありがとうございます。天皇賞(秋)はラップも淡々と流れやすいですし、スローペースの昨年は先行有利のバイアスが出ましたが、本来は差し有利のレースでもあるので、私も差し馬を中心に評価しています! 」

ヨメ「ありがとうございます。ちなみに差し有利以外で、血統傾向などのバイアスは発生しているのでしょうか? 」

ノスケ「はい。現在の東京は欧州的な末脚の伸びが必要で、キングカメハメハ系の好走が非常に目立っているのが特徴的です。加えて、天皇賞(秋)では、末脚の伸びを補填するトニービンの血を持つ馬が非常に目立っていまして、昨年は1、3着馬がこの血を持っていました」

ノスケ「今年のトニービンの血統持ちはアーバンシック、ホウオウビスケッツ、マスカレードボール、ミュージアムマイル。その中で、更に父にキングカメハメハ系の血を持つ馬はマスカレードボールとミュージアムマイルになります。血統傾向的には3歳馬にプラス要素ありと考えています」

ノスケ「続いて私から質問ですが、今話した3歳馬が、今年の天皇賞(秋)には2頭出走してきます。3歳馬と古馬の能力関係や、3歳馬の世代レベルに関してお話聞かせてもらってもいいですか? 」

ヨメ「今年の3歳馬はレベルが高いと評価しています。天皇賞(秋)では昨年と一昨年は3歳馬の出走がなく、3年前に出走しているんですけど、その時はイクイノックスとダノンベルーガ、ジオグリフが出走し1、3着と3頭中2頭が好走しています。4年前も3歳馬のエフフォーリアが勝利しています」

ヨメ「このように、天皇賞(秋)に出走してくる3歳馬は世代トップレベルの能力があり、勝つ自信がないと陣営もわざわざ古馬相手の天皇賞(秋)に挑んできません。それだけ能力を見込まれている証拠でもあるので、評価は上げないといけないと考えています」

ノスケ「それでは注目馬を見ていきましょうか」

馬が合うから一心同印
馬が合うから一心同印

ノスケ「3歳馬ではマスカレードボールを注目馬に推奨されていますが、こちらを上に取った理由をお聞かせください」

ヨメ「マスカレードボールに関しては、日本ダービーは不利な外枠から、終始外を回される展開不利な競馬でも最後まで脚は伸びていましたし、仕掛けが遅れた中での追い込みで2着なら強い負け方だったと思っています」

ノスケ「確かに、このレースはスローペースでマスカレードボール以外の1〜4着馬は先行馬だったので、外から差して2着まで詰めた内容は相当強かったですよね」

ヨメ「過去にイクイノックスという強い馬がいるんですけど、その馬も過去に日本ダービーを仕掛け遅れの負け方で2着でした。マスカレードボールの負け方はイクイノックスを彷彿させるような負け方でダブって見えたので高く評価しています」

ヨメ「馬ノスケさんもマスカレードボールを推奨されているとのことで、適性面も高く評価されているのでしょうか? 」

ノスケ「はい、適性も高いと考えています。まず父ドゥラメンテは長く末脚を伸ばせるトニービンの血を持っていて、天皇賞(秋)の血統傾向と被ります。この馬は更に母系でディープインパクトやダンシングブレーヴといった決め手を兼ね備えた馬で、末脚の質やその持続力という点では、天皇賞(秋)にぴったりな適性があると考えています」

ノスケ「しかも姉に3歳秋から頭角を現したマスクトディーヴァがいまして、この馬同様マスカレードボールも成長力のあるトニービンの血を持つので、成長力にも期待しています」

ヨメ「ありがとうございます! では続いて、お互い注目馬で被ったジャスティンパレスについて話しましょう。人気もなさそうで妙味的にも面白そうです。ここも適性評価で推奨されたのでしょうか? 」

ノスケ「そうですね。母パレスルーマーがアイアンバローズの母でもあるように、この馬の実績を見ても長距離馬だとは思っています。2000mはまず短いと考えるべきですが、昨年の天皇賞(秋)ではバイアス不利の差し競馬で、直線も詰まる不利を受けながら4着。一昨年は2着と実績がありますし、前走の宝塚記念に関しては、稍重の阪神内回りでタフな条件でも3着と、どんな舞台でも一定のパフォーマンスを発揮してくる総合力の高さを評価しています」

ヨメ「なるほど! 私も毎回強い競馬をしながら展開向かず惜しい競馬をしているジャスティンパレスには注目していて、前走の宝塚記念も最後方から大外を回しての3着と強い内容でした。しかもこのレースは前にいた2頭が残る展開不利ですから、内容は高く評価しています。天皇賞(春)でも向正面の上り坂で一気に捲るキツイ捲りでしたから度外視できるレースでした」

ヨメ「これまで馬券には届かずも、強い内容を続けていて、ずっと高い評価をしていた馬でもあるので、今回ポイントでも上げた“差し馬“という点でも合致するので推奨しています」

ノスケ「ありがとうございます! あまり人気しないと嬉しいですね。それでは最後にお互いの注目している穴馬について触れていきましょう。ヨメウマさんは、今回クイーンズウォークに注目されていますが、見解お聞かせください」

ヨメ「この馬は基本的に2000m前後に距離適性があると考えているので、ヴィクトリアマイルは適性が向かない中での2着で、強い内容だったと考えています。2000mの金鯱賞でも勝ち切っていますし、2400mのオークスでも4着と内容は悪くありません。トビが大きいので広いコースはベストですし、今回2000m東京というベストコースに替われば、チャンスがあって良いと考えています」

ノスケ「確かに、トビが大きくて器用さがないので、この馬は広いコースの方が高いパフォーマンスを発揮する傾向ですよね」

ヨメ「それでは、馬ノスケさんが注目しているソールオリエンスについても、見解お聞かせください」

ノスケ「この馬は重馬場の宝塚記念を好走している通り、道悪適性の高い馬で、昨年の天皇賞(秋)でも末脚で劣っているように、本来良馬場の東京向きではありません。ただ、今の東京は少々特殊なパワー馬場になっていると思っていて、実は今の馬場にマッチするのでは? と考えています。母父Motivatorは比較的スピードのあるSadler’s Wellsですし、先週はソールオリエンスと同じ母スキアをもつフィロステファニが東京の重賞を制しています。近走は負けながらも脚は使えていますし、今の馬場なら一発あって良いと思う穴馬候補です」

ヨメ「ありがとうございます。ソールオリエンスは、左回りの広いコースを得意としています。3歳時は輸送も気にしていたので、近走は輸送ありで更に合っていないコースでしたから、このコース替わりは私も注目していました。今回注目している“差し馬”とポイントも合致しますし、面白そうな一頭ですね」

ノスケ「評価が被っていて心強いです! それでは、今回の対談をまとめると、お互い人気馬ではマスカレードボール。穴馬ではジャスティンパレスが被ったということで、この2頭を対談コラムの注目馬として挙げさせていただきます。今週もありがとうございました! 」

ヨメ「ありがとうございました! 」

※枠やオッズなどの直前情報によって、指数は変動します。最終見解は「ウマい馬券」内で掲載されますので、以下のボタンからご覧ください。

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ヨメウマ&馬ノスケ

ヨメウマ氏と馬ノスケ氏という別々の強みを持つ予想家が、週末重賞についてそれぞれの見解を語り最終的にコラムとしての印を導き出す予想対談コラム。

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