2025年10月31日(金) 18:00
GIII「ファンタジーS1400m」は12月の「阪神JF」、来春の「桜花賞」に連なる重賞。結びつきは強くはないが、2018年の勝ち馬ダノンファンタジーは阪神JFを制した。2019年の勝ち馬レシステンシアは阪神JFを勝ち、桜花賞2着。2021年の勝ち馬ウォーターナビレラも桜花賞2着だった。今年のメンバーは例年以上のレベルと思える。
京都地方は早めに天気が回復して、渋馬場は避けられそうなので、フェスティバルヒル(父サートゥルナーリア)に期待したい。スタートに難はあるが、スローで他馬の上がりも速かったとはいえ「新潟2歳S」の上がりは断然最速の32秒5。直線が平坦に近い京都外回り1400mの切れ味勝負は歓迎のはずだ。
日曜の天皇賞(秋)に挑戦するミュージアムマイル(父リオンディーズ)とは兄と妹の間柄。なおかつ2頭の父は名牝シーザリオ産駒の弟と兄(父は同じキングカメハメハ系なので)、2頭の血統図は全きょうだいにも近い形になる。
ミュージアムマイルは皐月賞を1分57秒0のレースレコードで差し切った。フェスティバルヒルも同じようなスピード能力と、切れ味豊かな牝馬に育ち、阪神JFや桜花賞の有力馬になる可能性がある。3戦目の今回は調教で前2戦より軽快に、かつ鋭く動いた。
母の父ハーツクライは、昨年の天皇賞(秋)を驚異の末脚で差し切ったドウデュース、さらには女傑リスグラシューの父であり、皐月賞などGI3勝エフフォーリア、ミュージアムマイルの母の父。ブルードメアサイアーランキングは「10→5→3」位に急上昇している。その強い影響力に期待したい。
相手は、距離短縮がプラスとなりそうなフルールジェンヌ、同じ理由でポペット。次いでメイショウハッケイ、ブラックチャリス。穴馬は好調教のシラヌイ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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