2025年11月18日(火) 12:00
■前回まで
新冠の武田牧場で生まれ、大井の伊藤正美厩舎に入厩したハイセイコーは、3歳時、1972年7月12日のデビュー戦を辻野豊の手綱でレコード勝ちする。しかし、辻野が落馬負傷したため、次戦には福永二三雄が乗ることになった。(馬齢は旧馬齢)
ハイセイコーのデビュー2戦目は、初陣から中1週の7月26日、大井ダート1000mの53万上になった。福永二三雄が騎乗し、2着に16馬身もの大差をつけて楽勝した。
3戦目、9月20日の秋草特別は8馬身差、4戦目のゴールドジュニアーは10馬身差の大差でレコード勝ちした。
手綱をとった福永は全日本3歳優駿や東京大賞典などを勝った一流だ。弟の洋一は中央の騎手で、デビューしたばかりのころはたびたび大井に来て、福永に馬乗りやレース運びの指導を受けていた。洋一は1970年に中央で初めてリーディングになると、翌71年にニホンピロムーテーで菊花賞を制して八大競走初制覇を遂げ、2年連続でリーディングを獲得。落馬事故で騎手生命を絶たれる前年の1978年まで9年連続リーディングという金字塔を打ち立てる。
その「天才」を育てた名手が、ハイセイコーの主戦騎手になったのだ。
福永は、・・・
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島田明宏
作家。1964年札幌生まれ。「Number」「優駿」「うまレター」ほかに寄稿。著書に『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』(2011年度JRA賞馬事文化賞受賞作)など。netkeiba初出の小説『絆〜走れ奇跡の子馬〜』が2017年にドラマ化された。最新刊は競馬ミステリー『ブリーダーズ・ロマン』。「優駿」に実録小説「一代の女傑 日本初の女性オーナーブリーダー・沖崎エイ物語」を連載中。 関連サイト:島田明宏Web事務所
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私が「ハイセイコー物語」を書く理由
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