2025年11月21日(金) 18:00
今年の「福島記念」には3歳から9歳馬まで7世代の馬が出走する。いかにも秋のローカルのハンデ重賞だ。ここが最後の重賞挑戦となりそうなベテランもいるが、そのベテランが侮れない。最近10年、6歳、7歳の勝ち馬もいれば、8歳の3着馬も2頭いる。馬券に絡んだ30頭の中に6歳以上のベテランホース馬が12頭もいる。
とくに8歳馬アラタ(父キングカメハメハ)は不屈。4歳時に3着、5歳時も3着。6歳時は不出走だったが、7歳時の昨年に1着。今年は4回目の出走になる。8歳だけに陰りは心配されるが、前走はGIIの札幌記念に挑戦。定量58キロで今回よりかなり手強い相手に0秒3差の3着だった。0,5キロ増のハンデは少しも死角ではない。
8歳の年齢が嫌われても、得意のコースで凡走なしの福島記念。ベテラン横山典弘騎手を配してきた。たとえ主軸にはしなくても、オッズをみて単、複は買っておきたい。
9歳ダンディズム(父マンハッタンカフェ)は、4歳春に去勢馬となって丈夫になったのか、福島記念には2度挑戦。7歳時に2着、昨年8歳時にも3着している。今回が45戦目だが、9歳とは思えないほど元気だ。
もちろん、有力候補は3連勝中の4歳ニシノティアモ(父ドゥラメンテ)、夏の小倉記念を制した5歳イングランドアイズ(父キングマン)、立て直してきたクリスマスパレード(父キタサンブラック)などの4歳、5歳馬だが、ベテラン大活躍のローカル重賞は再三波乱をもたらしている。ベテランホースを絡ませたい。
逆転の穴馬なら、6歳時に3勝もして開花していたリフレーミング(父キングヘイロー)が怖い。7歳の今年は脚部不安、転厩などが重なって二桁着順の連続だが、今回は中間ビシビシ追って脚部難解消。連勝した当時の動きに戻っている。ハンデは快時計で制した小倉記念(5走前)と同じ57キロ。福島コースは4戦2勝。オープンの福島民報杯2000mを1分58秒9で制した星もある。父キングヘイロー(その父ダンシングブレーヴ)産駒はタフで、こなす距離はさまざま。リフレーミングの6勝中5勝は芝2000mだ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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