2025年11月28日(金) 18:04
▲ジャンタルマンタルとの2025年を川田騎手が振り返る!(c)netkeiba
11月23日、京都競馬場で行われた第42回マイルCS。堂々とした走りで大観衆の前を駆け抜けたのは川田騎手とジャンタルマンタルのコンビでした。今年の春秋マイルGI連覇という偉業を達成した一戦を、前後編2回にわたってお届けします。
後編は「ジャンタルマンタルとの2025年」について。今回の白星でコンビでのGI勝利数は4つ目となり、川田騎手のキャリアの中でもリバティアイランドに並ぶ最多タイの数字になりました。彼とのここまでの歩みは、川田騎手にとってもかけがえのないものだといい、そこで得た信頼が「何もする必要がなかった」というマイルCSに繋がったのだとか。そんな川田騎手が漏らした「ジャンタルはいつも俺を助けてくれるな」という言葉の真意とは──。
前編はこちら▼
(取材・構成=不破由妃子)
──今回のマイルCS制覇は、前哨戦に大きな意義があったというお話でしたが、休み明けで富士Sを使うにあたり、本番に向けてどういった青写真を描いていらっしゃったんですか?
川田 富士SからマイルCSへの続戦は決まっていたので、富士Sで一番意識したのは、ジャンタルの体を作り過ぎないこと。なぜなら、間隔が空いていても彼はしっかり走ってしまうから。
実際、安田記念がそうでしたよね。暮れの香港マイル以来の競馬で、中間も決して順調ではなかったのに、終わってみればあのパフォーマンスですから。となると、ある程度仕上がった状態で富士Sを迎えれば、当然走れちゃうわけです。ただ、走ったぶん、絶対的にダメージが残る。
──マイルCSまで中4週。疲れを取りつつピークへ…となると、難しい調整になる可能性がありますね。
川田 素晴らしい状態で本番を迎えられるかとなると、絶対とはいえない。過去には皐月賞から中2週でNHKマイルCを勝っているので、やってやれないことはないとは思いますが、リスクがある以上、どうしても作り過ぎずに富士Sを迎えたかった。なぜなら、絶対にマイルCSを勝たないといけないから。それくらい、マイルGI完全制覇は大きな目標でした。
▲富士Sは「作りすぎずに…」(撮影:下野雄規)
──改めて富士S前の調教履歴を見ると、能力で時計は出てしまうにしても、一度も強めに追っていないのがわかります。
川田 富士Sのパドックで跨ったときの印象は、・・・
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川田将雅
1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。
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