【エプソムC予想】4歳馬の成績が良好 モーリス産駒の2頭に注目

2025年05月09日(金) 18:00

今年は3頭の4歳馬が出走

 秋に向けての出世レースとされる「エプソムC」は、従来の初夏6月初旬から5月初旬に移った。ただ、それほど大きな変化はないと思える。

 出走数は古馬に比べて少なくても、この10年間でこれから強くなるはずの4歳馬が連対しなかった年は1回しかない。その4歳馬は今年3頭しか含まれない。

 うち2頭はモーリスの産駒のシュトラウスとダノンエアズロックになる。種牡馬モーリスの直父系ラインは決して主流父系でもないのに「グラスワンダー→スクリーンヒーロー→モーリス→ジャックドール」。GIを制して種牡馬となった馬が4代も連続する独特のサイアーラインとして知られる。

 総じてこなせる距離の幅が広いうえに、タフな成長力を備えている。モーリス産駒は今春からジャックドールが後継種牡馬となっただけでなく、オーストラリアでもGIを3勝した牡馬HITOTSUが種牡馬となってこの父系の存続に貢献している。

 シュトラウス、ダノンエアズロックは、まだこれからの成長株。とくにシュトラウスは不良馬場の新馬1600m(東京)を1秒5差で圧勝しているから、渋馬場が下手とは思えない。母ブルーメンブラットも稍重-重馬場で3勝した記録があり、その父アドマイヤベガも渋った馬場で崩れていない。

 立ち直って、2月の白富士Sを先行して押し切ったシュトラウスを主軸にしたい。まだキャリアの浅いダノンエアズロックも、昨年のこの時期のプリンシパルSなど全3勝が東京コースなので、D.レーン騎乗で逆転もある。父モーリスは4歳になって本物になり、7連勝して大成した馬だった。

 日曜の「NHKマイルC」の有力馬アドマイヤズームはすでにGI馬なので、モーリスの後継種牡馬候補。アルテヴェローチェ(父モーリス)も侮りがたい候補。今週の東京の重賞はモーリス産駒が大きなカギを握ることになる。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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