2025年08月16日(土) 12:00
実績のあるものが出走しやすい定量戦なのだが、今年の札幌記念は、GI馬が桜花賞馬ステレンボッシュ1頭のみ。この取捨がレースの大きなポイントになっている。
今年の春は精彩を欠いていただけに桜の女王の復活にはかなりのハードルがあるが、2年前のデビュー勝ちがある札幌だけに、そこを突破口を見いだすことにしたい。
牝馬三冠レースでは桜花賞以外は、オークス2着に秋華賞3着、加えて、12月の香港ヴァーズでは古馬再手に3着だから、かなりの実力馬と言える。
2歳時の阪神JF2着を含め、昨年までの国内外のGI5戦を含む全8戦で4着以下はなかった馬が、この春の大阪杯、ヴィクトリアマイルの完敗をどう克服してみせるか、是非ともよみがえった姿を見たい。
異なる状況に対応できず、メンタル面の弱さが出てしまったとなれば、この休養期間中に十分に気分転換ができたと思うし、細心のケアを受け、手綱も池添謙一騎手が初めて取ることで新たなステレンボッシュを見られるかもしれない。GII戦なら主力の1頭だ。
牝馬は最近では、5年前のノームコア、4年前のソダシが勝っているが、このうちソダシが桜花賞馬でオークス8着の敗戦から立て直して札幌記念を勝っていた。札幌2歳Sレコード勝ちなど洋芝の実績でも一歩抜きん出ていたが、ステレンボッシュも新馬勝ちの札幌で秋への弾みをと狙ってみたい。
過去の傾向から流れが極端に遅くなることはなく、早めに前へ取りつく先行力が生きるレースで、スタミナや機動力ももとめられる。
そうした脚質を考えたとき、昨年の夏、函館で巴賞と函館記念と連勝し、その後GI戦でも踏ん張ってみせたホウオウビスケッツの正攻法の戦い方に魅力がある。4ヶ月半ぶりのレースだが、じっくり乗り込まれている。やっと精神面で大人になったことで、それが昨夏以降の実績に結びついたと見たい。
前走の函館記念で10番人気ながら2000米を1分57秒6のコースレコードで勝ったヴェローチェエラの勢いも見のがせない。あのサッカーボーイの記録を37年ぶりに0秒2更新したのだが、札幌でも1戦1勝の実績、充実著しい4歳馬の狙いはサマー2000シリーズの優勝で、少しでも上位の着順がほしいと戦ってくる筈だ。
この札幌で浮上のきっかけをつかみたいと挑戦してくるものもいるが、未知の洋芝で果たして成果を出せるか。そういった伏兵にも目を向けたい。
そこで目をつけたのが4歳馬のコスモキュランダだ。
昨年の弥生賞1着以来勝てていないが、皐月賞2着、セントライト記念2着、今年に入ってからAJCC3着といいところを見せてきた。この馬は、中山で7戦1勝2着4回、3着1回と安定して走っており、右回りで最も力を出せているのが特徴だ。
札幌で好走できればだが、未知な部分があるだけに気をそそる馬だ。
「乗り込んで 北の大地で 弾みつけ」
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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