2025年09月01日(月) 12:00
8月9日、札幌競馬場8Rナリタヒカリでの勝利で、武豊騎手が前人未到のJRA通算4600勝達成! おめでとうございます。
▲武豊騎手がJRA通算4600勝達成(撮影:山中博喜)
中でも印象強かったのが、メイショウタバル号でのGI・宝塚記念制覇。石橋調教師とメイショウの冠名を持つ松本オーナーとのタッグは、感激しました。どのレースを見ても「ブレない」騎乗スタイルには驚かされます。体幹の安定が素晴らしいです。僕も同じジムに行かせていただいていますが、豊騎手のトレーニングメニューはとても真似できません。はるかに高いレベルのメニューをこなされています。いつお話を伺っても、「次の1勝を目指し騎乗しています」と話されていて、思いも凄いですね。その言葉を聞くと、“4600勝”というのは本当に重みのある数字です。
▲メイショウタバルで制した宝塚記念(c)netkeiba
僕にとっても武豊騎手は、騎手になったときからずっと憧れの先輩です。いつもそばで騎乗スタイルや意気込み、思いなど肌で感じてきましたが、それらをやり残したまま落馬してしまい悔しい思いだけが残っています。活躍される姿を見るたびに僕にも「エール」を送ってくれているんだなと勝手な思い込みをしつつ、障がい者乗馬や高校生活に挑んでいます。豊騎手に「やったよ!」と、いい報告ができるように頑張ります。僕の1勝は、いつ来るのか? その日が来るまで諦めずに挑戦です。豊先輩! 僕の1勝を見届けてくださいね。
松本オーナーの個人馬主初の金字塔、JRA通算2000勝も大偉業ですね。おめでとうございます。メイショウの冠は、オーナーの出身地である明石市の「明」と、苗字の「松」でメイショウと名付けられたそうですが、僕も何となくご縁を感じています。落馬して以降、障がい者乗馬レッスンのために明石乗馬協会がある明石へ毎週通っています。明石に偉大な方がおられるのだと、勝手なご縁を感じながら、僕も頑張ろうと励んでいます。
▲松本オーナーがJRA通算2000勝を達成(c)netkeiba
そして17日には横山親子が、親子同日重賞制覇を達成。おめでとうございます! GIII・中京記念をマピュース号で制覇した横山武騎手の手綱さばきは見事でしたね。馬を信頼し、自信を持っての騎乗で素晴らしいレースでした。レース後には「3歳なのでまだまだ成長が楽しみです」とコメント。秋競馬も盛り上げてくれることでしょう。
▲中京記念を制したマピュースと横山武史騎手(c)netkeiba
GII・札幌記念では横山典弘騎手がトップナイフ号で復活Vを達成しました。見事な切れ味でしたね。トップナイフとの絆がずっと続いていたのだなと感じました。能力にほれ込んで諦めずに挑んだ証でしょう。典弘騎手にしかできないスタイルです。おめでとうございます。昆調教師とのタッグも固い絆で結ばれていますね。是非お話を伺いたいです。
▲札幌記念を制した横山典弘騎手とトップナイフ(撮影:高橋正和)
和生騎手もこの日は9、10、12レースと3勝を挙げていて、横山一家の活躍は素晴らしいです。親子でありながら切磋琢磨し続ける姿は本当に素敵です。今後も活躍から目が離せませんね。秋競馬もより一層盛り上がってくることでしょう。
さて僕はというと、綾羽高校の野外活動で長浜ウッディパル余呉へBBQと体験学習に行ってきました。猛暑の中でしたが、余呉は冬はスキー場にもなるところなので少し涼しかったです。BBQはみんなで作業を分担。僕は野菜担当で焼きましたが、キャベツはすぐに焦げ、コーンは中々火が通らなかったりで、野菜を焼くのは難しいなと感じました。
▲長浜ウッディパル余呉へいってきました
みんなで一緒にワイワイ言いながら夏休みを楽しむことができました。体験学習では箸づくりを選びました。鉋で木を削って箸を作るのですが、鉋の使い方が難しく太い部分を細くする作業がうまくできませんでした。しかし、教えていただきながらなんとか箸らしくなり、名前の焼き印を入れてマイ箸の完成。食事が楽しくなりますね。
▲完成したマイ箸
高校では学習だけではなく、色々な体験学習もあり有意義な経験をすることができて楽しいです。しかし、のんびりもしていられません。2学期も始まりますが、同時に障がい者パラ馬術海外遠征も始まってきます。今年は、強化選手に選出されているのでこのチャンスを逃さないように乗馬に取り組んでいきます。武豊騎手プロデュースのテイクフィジカルコンディショニングジムに行き、明石乗馬協会で薫トレーナーに喝を入れてもらいながら、自主トレーニングでもオカンにも喝を入れてもらいながら励んでいきます。忙しい秋になりそうです。勝負師として、次の1勝を勝ち取るまで挑む秋!
▲より一層トレーニングに励みます
オカン 今年は例年になく猛暑でしたが、日焼けし真っ黒になりながら乗馬・トレーニング・ランニング・1日2万歩を目指し歩くことを毎日こなし、時々高校の宿題に取り組む息子。ハードなスケジュールをこなしながらも元気に過ごしていました。母の願いは、健康が一番と思いつつ、せっかく障がい者乗馬で海外遠征を経験するので、なんとかポイントを挙げてほしいですね。独り言ではありますが、莫大な費用もかかっていることを知っていますか? 強化選手の権利も莫大な費用も無駄にするな…しないでくださいと願うばかりです。しかし、やっぱり命丸儲けしたから健康が一番かな。息子よ、勝負師として何事にも挑め!
つねかつこと常石勝義&オカン
(文中敬称略、次回の更新は10/1(木)を予定しています)
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常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っている。
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