【C.デムーロ×藤岡佑介】「残り600mから動いたら、ほとんどの馬は止まるのに…」“クリスチャン流”京都外回りの乗り方/第1回

2024年11月27日(水) 18:01

with佑

▲C.デムーロ騎手が6年ぶりにwith佑に登場!(撮影:稲葉訓也)

今週からは、C.デムーロ騎手をゲストに迎え、世界的名手の思考にたっぷり迫っていきます! 当連載での対談は6年ぶり2回目。C.デムーロ騎手について当時から「見るたびにまるで別のジョッキーかのように変化を遂げてくる」と話していた佑介騎手。2年ぶりに来日した今回は、「本当に大人になったなぁ」と、ファンの目では感じ取りにくい部分に変化を感じていました。

初回となる今回は、スタニングローズで制したエリザベス女王杯の舞台でもある“京都外回りの乗り方”を中心にお届けします。このコースが得意なジョッキーは多いそうですが、作戦の立て方がそれぞれでまったく違うそうで…!

(取材・構成=不破由妃子)

馬も「ここで動くの!?」っていうリアクションをしたけど…

──今回のゲストは、6年ぶり2回目のご出演となるクリスチャン・デムーロ騎手です!

佑介 前回はミルコと一緒に出てくれたんだよね。それ以前に、アユサンで桜花賞を勝ったときに勝ち祝いしたの覚えてる? あのとき何歳だった?

クリスチャン もちろん覚えてるよ。僕は21歳だった。

佑介 あのクリスチャンが、もう32歳だもんねぇ。大人になったなぁ。

▼当時の対談はこちら

【M.デムーロ×C.デムーロ】第1回『日本で一年間乗ったらリーディングを獲れる自信がある』

──今やフランス競馬界を代表するトップジョッキーのひとりですものね。この貴重な機会にいろいろと伺っていきたいと思いますが、まずはエリザベス女王杯優勝、おめでとうございます! ゴールの瞬間は、喜びが爆発していましたね。

クリスチャン もちろん! とってもハッピーでした。

with佑

▲C.デムーロ騎手の手綱で、秋華賞以来約2年ぶりの勝利を挙げたスタニングローズ(C)netkeiba

──佑介さん(エリカヴィータ12着)は、レガレイラの真後ろで展開していましたね。

佑介 レース全体の1000m通過は59秒6だったけど、後ろはもっと遅くて。だから、「クリストフ、どうするのかなぁ…」と思いながら乗ってました。

クリスチャン スタートしてすぐは速かったけど、最初のコーナーに入るあたりでキュッとペースが落ちたね。

佑介 そうだね。直線に向いてパーッと広がったときにクリスチャンが抜けたのが見えたから、その時点で「ああ、勝ったな」と思ったよ。

──スタニングローズは一昨年の秋華賞馬ではありますが、約2年間、結果が出ていませんでした。過去のレース映像などを見て、どういった印象を受けましたか?

クリスチャン 過去の映像を見た限り、ここ数戦はトップレベルの状態ではなかったんだろうなと思いました。前走のクイーンSも、この馬のベストパフォーマンスではないんだろうなという印象でしたね。そう思いながら最終追い切りに乗ったんですけど、とてもいい状態だと感じたので、ここ数戦よりはいい状態でレースを迎えられるんじゃないかと思っていました。・・・

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「with 佑」とは

JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

藤岡佑介

1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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