【オークス予想】近5年の桜花賞馬は(3-0-0-1) ヌレイエフとミルリーフで差すレース

2024年05月12日(日) 18:00

近年のオークス勝ち馬の血統表をみると、デアリングタクトはサドラーズウェルズ≒ヌレイエフの3/4同血クロス4×5で、アーモンドアイはヌレイエフ5×3。残るリバティアイランド、スターズオンアース、ユーバーレーベン、ラヴズオンリーユーもヌレイエフの血を引く。あとキングカメハメハ経由が多いのはたしかだが、勝ち馬はミルリーフの血も引いていることが多い。東京芝中距離を差す斬れといえば今でもヌレイエフとミルリーフなのだ。近5年で桜花賞馬は4頭出走し[3-0-0-1]。距離をこなせば二冠、こなせなければ大敗と明暗クッキリ。桜花賞3着馬は4頭が出走し[0-0-1-3]。阪神JF勝ち馬は[1-0-0-3]、フローラS勝ち馬は[0-1-0-4]、忘れな草賞勝ち馬は[1-0-1-2]。近5年勝ち馬の馬体重は456〜466キロで平均463キロ。(解説:望田潤)

アドマイヤベル

 アドマイヤリード、ベルクレスタ、カレンシリエージョの半妹で、愛セントレジャーのジュークボックスジュリーの姪。母ベルアリュールIIはヴァントー賞(仏G3・芝1850m)勝ち馬。母父ニューメラスはジェイドロバリーの全弟。父スワーヴリチャードは初年度からレガレイラやスウィープフィートなどを出し大成功。リヴァーマン5×5のスワーヴリチャード牝駒だが、キレッキレのイメージでもなく母父の機動力も。一言でいうと1800〜2000で弱点が少ない。相手ナリのタイプといえる。

距離○ スピード○ 底力○ コース○

ヴィントシュティレ

 ルヴァンやヴィルトブリーゼの半妹で、母ピュアブリーゼはオークス2着。母父モンズーンはドイツの名種牡馬でソウルスターリングの母父。父モーリスはジャックドール、ジェラルディーナ、ピクシーナイトなどを輩出。サドラーズウェルズ〜ノーザンダンサーのクロスを重ねたが、母父モンズーンがそれとは無縁で「1/4異系」になっているのがよい。前走は58.4-62.0の前傾ラップで逃げ切り。気難しいモンズーン肌らしいレースだった。母のように逃げまくるか。

距離◎ スピード○ 底力◎ コース○

エセルフリーダ

 母デルマオギンはJRA2勝(芝2000〜2200)。近親にスクリーンヒーローやグラヴィオーラがいる。牝祖ダイナアクトレスは最優秀古牝馬2回の名牝で、ステージチャンプやプライムステージの母でベストアクターやアブソリュートの母母。父キタサンブラックは年度代表馬でイクイノックスやソールオリエンスを出し成功。キタサンブラック×ハービンジャーだから持続力と底力に富む中距離血統だが、鋭さや軽さには少々欠ける。東京のスローで鋭く反応できるかがカギに。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○

クイーンズウォーク

 グレナディアガーズの半妹。母ウェイヴェルアベニューはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7F)勝ち馬でミスタープロスペクター4×4・5。父キズナはダービー馬でディープインパクト系種牡馬としては最も成功。牝駒がよく走ることで知られるが、本馬はソングラインを大型でパワー寄りに振ったようなイメージで、弾けるマイラーというよりは1800で手堅いタイプだろう。ここは距離延びて好位で運べればもっとやれそうだ。馬場が渋るのはおそらくプラス。

距離○ スピード○ 底力◎ コース○

コガネノソラ

 マイネルマーティンの半妹で、ウインマリリンやウインマーレライの姪で、コラソンビートの叔母。母マイネヒメルはJRA4勝(芝1600〜1800)。ゴールドシップ×ロージズインメイはユーバーレーベンやウインピクシスなどと同じで走っている配合だ。機動力に富む牝系で、本馬も脚質は逃げ差し自在。スイートピーSはここではモノが違うという差し切りだったが、東京2400で相手強化となると、ウインマリリンのようにスローを好位で巧く立ち回りたい。

距離○ スピード○ 底力◎ コース○

サフィラ

 サリオスの全妹でサラキア、サリエラ、エスコーラの3/4妹。母サロミナは独オークス馬。母父ロミタスはドイツの年度代表馬で独リーディングサイアー。近親にセリエンホルデやシュネルマイスターもいる有力ドイツ牝系だ。サリオスのような肉量豊富なマイラーっぽさは感じられず、アルテミスSも中距離馬らしい末脚の伸ばし方で2着。クイーンCでは直線割れずじまいで、サラキアやサリエラ同様馬群はイマイチのようだ。揉まれず運んで底力発揮。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

サンセットビュー

 プレッジの全妹で、近親にブラックアイドスーザンS(米G2・ダ9F)のリーガルエンゲイジメントなど。牝祖トゥーシックはG1アラバマS2着で子孫に活躍馬多数。母父タピットは北米リーディングサイアーでグランアレグリアの母父。父ドゥラメンテは昨年のリーディングサイアーでタイトルホルダーやリバティアイランドなどを輩出。血統どおりの大箱向き中距離馬だが少々緩慢で、未勝利勝ちのように馬場が渋って時計や上がりがかかってほしい。

距離○ スピード○ 底力○ コース◎

ショウナンマヌエラ

 ショウナンパンサーの半妹でツクバホシノオーの姪。・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

望田潤

競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

関連情報

新着コラム

コラムを探す